goodfriends
「昔、守ってくれたわよね。サンゴ」
組織に入りたての頃、サンゴをナイフをこのマークに突き付けた。
彼女の気持ちがほんの少し分かった気がする。
だが私はこの組織で生きてゆく。
自由になった私は昨日の路地裏を探索する。一つの水晶玉をみつける。
タイガーが残していった、水晶玉だ。
軽く超音波を残している。私は手袋を使い、慎重に扱う。
下手をすると、奴の監視の目に見つかってしまう。
私はサンゴの言葉を思い出す。
「良いことドラゴン。組織の人間の上に立つものと云うのは常に飛び道具を使ってくるものだ。その事を肝に命じなさい」
私にはまだ、よく分からない。何故サンゴはこの『支配するインセント』に刃を突き立てたのだろう。
水晶玉をしまうと、組織の上司に連絡をとることにする。
「はい、こちらローズクオーツ」
「私よ。ドラゴンよ。規定を破ったタイガーをどうするか指示を下さい」
「殺せ、あの男はただ仲間を増やしたいだけのただの餓鬼だ」
「……」
私の受話器の持つては震えている。
「何だ、暗殺者の下くれの癖に人も殺した事が無いのか?」
受話器の向こうから何やら声がする。
「やはりココは黒だろう」
「いや白だろう」
どうやら、サンゴさんの息子たちがゲームを楽しんでいるようだ。