青春は始まらせない。
プロローグです。本編はこれからです。
連帯責任。これは、俺が世界で一番嫌いな四字熟語である。
集団の誰か一人が規律を破れば、その集団に属する等級の低い者達が高い者達によって、罰を受けさせられる。これほど理不尽な事があってもよいのだろうか。
まず、この行為にはデメリットが大き過ぎると俺は感じた。まず間違いなく、規律を破った者は他の者達に軽蔑の瞳で見られ、自信を無くして行き、そのグループを辞めることになるだろう。そうならないためにルールを守らなければならない、そういう考え方は「アリ」にしろ「ナシ」にしろ、結局はルールという鎖を自分から巻きつけ、締め上げるという自殺行為になりかねない。
俺達はどこをどう転んでも人間である。石仮面を被った吸血鬼でもなければ、人造人間でもない。ミスの一つや二つくらいはする。
しかし、そのミスの一つや二つで自分を取り巻く関係を壊す可能性があるのだ。もしかすると、その壊れたままの関係が長い間続くかもしれない。
ならば、どうするのか?
連帯責任を廃止にする?そんなこと出来るわけがない。この世に「属する」という概念が存在する限りこのシステムは永遠になくならない。
なら、いっそのこと属さなければ良い。
なら、いっそのこと周りを疑えば良い。
それが、俺こと神山夜空のモットーであり信条であり生き様である。
読んで頂きありがとうございます。次回も楽しみにして下さると幸いです。