第37話
次の日の朝。
「おはよう零。これに着替えてね」
寝起きでボーとしていた零に、天井から現れた奏が、無駄に豪華になった羽織と、その下に着る服を押し付けて去って行った。
「うん…?」
とりあえず、まだなんだか働かない思考を回してきてみた零は、鏡に映った自分の姿を見て首をかしげた。
深紅色の羽織には、背中の部分に大きな蝶々結びがくくりつけられていて、零が動くたびにその存在感を主張する。ひらひらと長い袖に零は凶器を隠そうかどうしようか悩んで、やめた。中に着た真っ赤なドレスはスリットがはいっていて、零が動きやすいように、それでいて彼女の白い足を見せつけるようになっている。
「零姫、着替えたか?…お、かわいいじゃないか。いや、かわいいって言うよりもきれい、か。美人になったな」
「そう?っていうか、このセレクトは一体何?なんで僕は羽織の下にドレスを着ているの?」
「似合うだろ?黒髪に深紅は映えるからな」
「僕はどちらかというと青色の方が好きなんだけど」
「いやいや。攻撃色である赤がいい。今日は、な。今度青色で作ってやるよ」
「…今度、があったらね」
視線をわずかに逸らした零の手をつかんで、零王は部屋から出る。
「ほら、行くぞ。さっさと終わらせようぜ」
「そうだね。判子を押すだけだし」
あ、それフラグ…と後ろにいる奏は思ったが、撤回する言葉は思いつかず、会議場へ着いてしまった。
零と零王抜きで会議は始まっており、2人がはいってきたのを見て仕切っていた月代は少し安心したような顔をした。
月代は零に一枚の紙を渡し、拇印を押すように言う。
零がためらいがちに拇印を押した紙を取り上げてから、月代は声を張り上げて宣言した。
「それでは、当主も来られましたので結果を言います。我々月野家は、魔王が学園都市に侵入することを承認します」
パチパチパチと拍手がわきあがった。
一応上座の席に座っていた零は、そっとため息をつく。
何事もなく会議が終りそうだと感じた月代はほっと気を緩めて席へ座る。
グニャリ
会議場の空間がゆがんだ。
零の後ろと、一同が取り囲んでいた机の上に渦巻く黒い穴が現れる。
呆気にとられていた分家当主たちは、次の瞬間悲鳴を上げて一目散に扉へ詰め寄る。
魔王の分身が2体穴から出てきた。
「れいおー!愛奈こわぁい!!」
ここぞとばかり月川愛奈が零王へと詰め寄り、意識を零からそらせた。
「邪魔だくそババア。奏!」
零王は月川を扉の方へ押しやって、零の傍にいる奏へ叫んだ。
「っ、零!」
魔王2体に挟まれる形となってしまった零を、まだ魔王の分身が本格的に動き出していないのを幸いに奏が引っ張り出す。
「いきなり…どういうつもりなのかな?」
『戦力を削がせてもらおう』
鷹揚にうなずくと、魔王2体は零の前に立つ3人へ襲い掛かった。
「…当主、自分の身は自分で守れますか?」
追加で出てきた魔王1体を見て月代は後ろの零へ問いかける。
新手の魔王分身は穴のそばから動こうとしない。
「守れる、けど」
魔王1体くらいまでは、とは言葉に出さずに零は月代へ返す。
零は、薄々月代がどうしたいのかは分かったし、なんとなくこれ僕誘拐フラグしかたってないな、とも思っている。
「では被害を出さないために異空間へ引っ張り込みますが、いいですか?」
「…わかった。この間みたいに死なないでね?そっちへ行かれたら僕はどうしようもないから」
コクリと零が頷いたのを確認した月代は、自身の能力を発動させた。
3人が消えたのを見てから、零はゴクリとつばを飲み込んだ。
「ゴメン…多分、守れないと思うんだよ、ね。うん、知ってた。そういう展開になるんじゃないかなぁとか思ってた。でも、何もここまで想像通りにならなくてもいいんじゃないかなぁ!?」
ゴキブリも真っ青なスピードで魔王の分身は増えていき、一斉に零を取り囲んだ。
『見つけたぞ』
「もうやだ何この魔王…」
最初の分身が零へと詰め寄る。とっさに零は能力を使うが、魔王の包囲陣は崩れない。
ちょっと怖くなってきた零は涙目になって結界を張る。
『無駄だ』
が、あっさりとそれは破られ零は更に涙目になる。
「もうやだ…。結界破られたら僕おしまいなのに。しかもこんな時に限って体調悪くなるし…もう、やだ。なんなの…」
最後の抵抗とばかりに隕石を落としてみるが、数体消滅しただけで魔王の包囲網はやっぱり崩れなかった。
口元を押さえてガクリと膝をついた零を、魔王の分身体たちは寄ってたかって拘束し、そのまま穴の中へと放り投げた。
「零姫のバカ」
「当主のアホ」
「零のドジっ子」
異世界で魔王の分身2体を倒して戻ってきた3人は、零が消えているのを見て思い思いに罵倒する。
穴の中に放り投げられた零は。
ベショリと受け身もとれずに床へ叩きつけられた。
『ようこそ魔王城へ』
しばらくしてから零が呻きながら身を起こすと、玉座に足を組んで腰かけた黒髪の青年からクツクツと愉快そうに笑いながら歓迎された。
「別に、来たくて来たわけじゃないし」
『ふむ…ツンデレか』
「違う!止めてよ、そういうこと言うの!」
コイツ水樹君と同類なの?と無遠慮に魔王を上から下までジロジロと眺める。
結果わかったことは、畜生美形だっ!ということだった。
不思議なことに前2房だけ長く伸びている銀髪は、零でも羨ましくなるような髪質で、冷たい印象を与える赤眼は不思議な魅力を放っていた。
『どうかしたか、花嫁』
「花、嫁?…あ」
なんで攫われたのかわからなかったけど、そうか花嫁か、と零は合点がいってポンと手を叩く。
零の動作を見ていた魔王は静かに一言漏らす。
『美人だな』
「やめてくれる鳥肌立つから」
『綺麗なものを綺麗と言って何が悪い。世界の真理だろう!』
魔王は力説する。
「…うん、ごめん。そういうのやめよう。…こんな奴なら別に復活阻止する必要なかったじゃん。なんだ…なん、だ…」
思っていた以上に緩い魔王との会話に、ガックリと零はうなだれる。今までの僕の努力は一体なんだったんだろう?と。
『しかし、その服無駄に加護がかけられているな。これじゃ食えるものも食えないではないか』
「悪寒が…!零王、奏君…ありがとう!ありがとう!!無駄だとか思っててごめんよ!」
魔王の台詞を聞いた零は、服をくれた零王と奏に感謝する。
『力技で引き裂いてしまおうか…いや、それをすると花嫁が使い物にならなくなるな』
「ちょ、待って!待って!!そんな、そんな恐ろしいことを本人の前で言わないでくれるかな?使い物にならなくなるって、何!?どういうこと!?」
露骨に狙われてる!貞操がっ!!と零は慄く。
『いやいや、何。ちょっと精神操作を施すだけだから花嫁は心配しなくていい』
魔王は玉座から降りると右手を黒く光らせて零へ近寄る。
「ヤダよ!!ちょっと精神操作って、やめてよ!!」
精神操作って何!?と零は立ちあがって逃げようとする。
チッと舌打ちをし右手の光を消した魔王がパチンと指を鳴らすと、銀の鎖が零の体へ巻き付いて床へ押し付けた。
「ちょ、このくさりどこから出てきたの!?」
『うるさい。…そんなに怖がるな。良い夢を見せてやるだけだ』
「いらないよ。夢なんて、描くだけバカバカしいじゃないか。どうせ、叶わないんだ。虚構の世界の話なんて見たくない」
スッと魔王は膝をついて座り、零を抱きあげてから体に巻きつく銀の鎖を消し去る。
ビクリと体を震わせた零の記憶を魔王は読み取る。いやいやをする子供のように零は体へ力を入れて、腰を浮かして逃げようとしたが、魔王の力にはかなわず腕の中へ押しとどめられた。
『ずいぶんと、辛い思いをしてきたのだな花嫁。他人の足を引っ張ることしか能のない人間どもに囲まれて、苦労してきたのだな。もう、やめていいのだぞ。俺が、お前の代わりにすべてを終わらせてやろう。全て、消し去ってやろう。だから、俺にその身を委ねろ。抵抗をする必要はないんだ。やめたところでお前を怒る人間などいない。そうだろう?お前自身を必要とする人間はどこにもいないのだから』
強張っていた零の体から力が抜けて、床へヘタリと座り込む。
幼子をあやすように魔王は、何度も零の頭をそっと撫でて、自分の言葉が浸透するのを待つ。
「そういうのいいからやめて。僕は月野の当主なんだよ!たとえ必要とされてなくっても、僕がいなくなるわけにはいかないんだ」
グイと零は力の限りに魔王を押しのける。が、魔王の腕力に零が叶うはずもない。
『だけれども花嫁。お前はずっと思っていただろう?自分が楽しくないことをしている傍らで誰かが楽しそうに笑っていることをズルい、と。自分には何もないのに、あり余る物を捨てる人がズルい、と。思っていただろう?』
「違う!違う、ってば。やめて。そんなこと言われて僕が落ちるとか思ってるの?残念だったね、僕は」
『私の母さんは戻ってこないのに美子だけずるい』
「っ、そんなこと思ってない!!やめてっ」
耳元に低い声で囁かれた零はひどく怯えた目をして、魔王から離れようとする。これ以上魔王に囁かれ続けたら、作り上げてきた嘘の自分が崩壊してしまいそうな気がしたから。
『僕には明日なんてあるのかわからないのに、あったとしても泥沼みたいで汚いモノなのに、楽しそうに笑う彼らはズルい』
「違う!!違うってば!そんなこと思ってない!いやだ、やめてよ…そんなんじゃ、ないよ?僕、は…」
揺らぐ零の瞳に、魔王はもうひと押しだな、と容赦なく揺さぶりをかける。
『お前は、お前の好きなように生きればいい。もう、いいんだ。やりたくないことはしなくて。そうだろう?だって、お前と同じ年頃の子供たちは、毎日毎日遊んでばかりではないか。お前一人が、耐える必要はないんだ。違うか?』
少しだけ、零は沈黙してから、どこ安心したように言葉を紡ぐ。
「もう…いい、の?人、殺ししなくても、我慢、しなくても…自分に、素直になっても、いい、の?」
『ああ』
「ずるい」
ポツリ、と零の本音が漏れた。
『そうだな』
同意した魔王に、零は声を震わせて今まで誰にも言えなかったことをぶちまける。
「もう、水樹君たちを、羨ましいと思わなくてもいいの?だって、ずるい。僕にはもう、妹なんてできないのに。僕の母さんは戻ってこないのに。父さんも。なのに、彼らは楽しそうに、笑うんだ。今日の、明日の、未来のことを考えて笑うんだ!僕は、僕には、そんな未来のこされてないのに。どうせ、魔王の花嫁になって、それで、傀儡にされて終わるのに。ズルい。世界は僕に優しくない!」
魔王の赤い眼と、零の黒い瞳が交差した。
チャンス、とばかりに魔王は赤い眼に魔力を浮かばせ、零を果てしない夢へと堕とす。
腕の中でトロンと焦点を結ばなくなった零に、魔王は口角を吊り上げて一人嗤う。零のぼんやりとした瞳から一筋涙が流れた。
『加護がかけられていようが、本人の意思で脱がせばいい。さて、と…』
去れるがままの零を抱え上げて、魔王は立ちあがる。
『魔王様。…いや、相変わらずの外道のようで安心しました』
魔王の影からフードを深くかぶった青年が現れ、立礼をとった。
『黙れ。何、しばらくしたら解けば問題ない。とりあえずの所花嫁を奪いに来るだろう奴等がいるうちはこのままにしておこう』
『その人の部屋はどこにいたしますか?』
『作らせただろう?』
『ああ、あの部屋ですか』
青年は再び魔王の影の中に沈み込み、魔王は零を抱えて一人魔王城の中を歩きだす。
魔王城の中のとある場所にある部屋へ魔王は向かう。
目的の部屋へ着くと、静かにドアを開けた。
天蓋がついているベッドへ零を座らせると、魔王はクローゼットの中をあさり、零に似合いそうなドレスを探していく。
『…ああ、この青いのでいいか』
紅色の反対だしな、と変に対抗心を出した魔王は、青いドレスを取り出して零の膝へ置く。
『これに着替えろ』
簡単な命令を出して、魔王は催眠がうまくいっているか確かめる。
虚ろな目のまま、零は赤い羽織を脱いで着替えだす。
『しっかし、これほどの加護をかけられるというのに催眠対策はなしか。敵ながら何を考えているんだか…』
案外あっさりとかかったな、と魔王は目の前で着替えていく零から紳士的に目を逸らして考える。
え、だって催眠にかかってる零姫とかご褒美じゃね?By零王。
催眠にかかってる零とか見たいよね。っていうか何それメッチャ俺得じゃん。By奏。
以上の理由により、羽織・ドレスには対催眠の加護がかけられていませんでした。
『見ていて愉しいから縛っておくか』
おもむろに魔王は懐から鎖を取り出して、零の手をつかむとベッドの支柱へしばりつけた。
そのころ学園都市では。
いきなり空の上におどろおどろしい魔王城が浮かび上がったので、混乱の真っただ中にいた。
さらに、学園都市の守護の要ともいえる月野家当主が行方不明にもなっているので混乱は収まるところを知らない。それに加えて、どうやらソトからの攻撃も受けているようだった。
「おい水樹!!」
月野本家の門を突き破ろうとしていた水樹をスバルが叫んで止める。
「スバルっ!?」
「羅城に大谷!!れー君は!?」
待ち合わせたわけでもないのに、なぜか月野本家の前で集合した水樹たち3人は、お互いの顔を見て驚愕する。
「おまっ、なんでここに!?」
「いや、聞きたいのは俺のほうだ。お前がまともな判断を下すなんて珍しいんじゃないか?」
「失礼だなっ!?いや、だって…魔王復活したなら零が危ないじゃんか」
「…月野のことになると必死なんだな」
「ダメかよ」
「れー君、魔王城にいるよ」
美子のアホ毛がピコピコと動く。
「れー君センサーか!?いや、相変わらず恐ろしいストーカー機能…」
「違うよ《れー君レーダー》だよ!!」
「細かいことはどうでもいいんだ。とりあえず月村先生あたりにでも聞けば何かしらわかるだろう」
空中から零王と奏、月代が姿を現して、騒いでいた3人をつかむ。
「いいところにいた。おい月代」
「言われなくてもわかってる。《世界創造》」
パチンと月代が指を鳴らすと、6人の姿は消えた。
「って、ここどこだよ」
いきなり引っ張られて連れ去られた水樹は目を白黒させる。
目の前に見えたのは、月野本家の大きな家ではなく、湖が広がっていた。
足もとも、アスファルトから草原へと変わっていた。
「俺の能力で、異世界に連れ込んだ。ここなら時間の流れを気にせずに話せる」
「あと関係ない奴らね。さて、と、君たち」
奏が、風景に目が行っていた3人の注目を引き付ける。
「零姫が魔王につれ攫われた。気づいているかもしれねぇけどな。それで、俺は助けに行くがお前らは?」
零王が奏の後を継いで3人へ尋ねる。
「俺は行く!」
勿論水樹は即答する。
「まぁそうだろうならじょー君。あとは?」
「あとは、残念だが俺と一緒に学園都市側で待機だ」
月代が先手を打って、人員を確保しにかかった。
「そんな美子は!?美子も美子も!!役に立つよ!れー君の居場所一発でわかるよ!!」
ハイハイハイ!と元気よく手を振り回して美子が盛大にアピールをする。
「大丈夫、それは僕もできるから」
ドヤァと奏が美子の肩に手を置いていい笑顔を見せた。
「そん、な…」
ガックシと美子は地面に膝をついてうなだれる。
「残念だったな山崎。…水樹、頑張れよ」
「言われなくても!俺はただのバカじゃねーんだぞー!!」
「…おう」
ちょっと信用ないなー、とスバルは若干水樹から目を逸らした。
「…俺はここで混乱を鎮める。何かあったら連絡しろ」
「任せた、リュウ」
「任された」
ゴツンと零王と月代はこぶしをぶつけあった。
走り出すことの魔王城。
空中に浮かぶ魔王城に、水樹は後ろを振り返る。
「…で、空中に浮かんでんだけどどうやって行くつもり?」
翼が有ったりして飛べる悪魔が魔王城の周りを徘徊していて簡単には入れないようになっている。
「《能力発動コマンド:万物創造》」
零王の髪や服が、風なんて吹いてもいないのになびいて広がる。
「《創造:螺旋階段》」
ひときわ大きく零王の羽織がはためくと、淡く光る透明な段が螺旋状に魔王城めがけて積みあがっていき、道を作り上げた。
「ヒュウ、さっすがぁ」
「とまぁ、軽くこんな感じで道は作れるが」
乱れた髪を手櫛で整えつつ零王はドヤ顔で言い放つ。
「うっわうっぜー何がって聞かれるとわかんねぇけどうっぜー」
「らじょー君先頭な」
「えなんで!?」
「らじょー君なら何があっても大丈夫だからだよ!」
零王と奏に背中を押され、水樹は螺旋階段を駆け上がっていく。
「いや、アイツ体力宇宙だわ…」
「零王もでしょー。って2人についてけてる僕もか」
『魔王様の元へは行かせない!!』
「邪魔だぁ!!」
階段を壊そうとする悪魔とか、直接目の前に立ちはばかってきた悪魔とか、遠距離攻撃してきた悪魔とか、逃げようとした悪魔とかとりあえず悪魔は片っ端から叩き落としていく。
「数多っ!《エレメンタル・マスター:全部!!》」
火とか水とか風とか土とかが水樹を中心に四方へ放たれて悪魔を撃ち落とした。
いやそれはどうなの呪文として失格じゃないの?と奏はツッコミを入れかけて堪えた。そんなことしている場合じゃない。
「飛び回る奴らがいなくなって綺麗になったな…」
「ハイハイちゅーに。らじょー君止まってないで足動かして」
フッ、決まった。とかっこつけた水樹を奏がど突く。
「っ、酷い!!」
うわーん!!と泣きまねをした水樹は上るスピードをさらに上げて、一気に魔王城へ飛び移った。
「…おおう」
「流石バカ。やることが違うねぇ」
ヒュウと口笛を吹いて、零王はググッと足へ力を込めて一気に加速する。
「ちょ、待ってよそれ僕おいてかれんじゃん!」
「ガンバ」
「うっわひっどーい!!ちぇ」
上から降ってきた悪魔を奏は捕まえると、笑顔を浮かべて交渉する。
『な、人間!?』
「ちょと悪魔さん僕を魔王城まで連れて行ってくれるよね?」
『誰が!』
「連れて行ってくれるよね?」
『断る!!』
「連れて行って、くれるよね?」
『やらんぞ!!』
「連れてけっつってんだよわかんねぇのかこのくそ野郎が!!」
吐かれた暴言に呆気にとられた悪魔の頭を奏は笑顔で握りつぶしていく。
『ギブ!ギブギブギブ!!わ、わかった連れていかせてもらうので勘弁してください勘弁!!』
悲鳴を上げて降参した悪魔は、奏をつかんで魔王城まで飛んでいく。涙目で。
というわけで、あと少しで完結しそう!終着点が見えてきた!頑張れ!いや頑張る!
誤字脱字、教えてくれると、嬉しいです。




