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準備を終える桜

ちわーカニカマです。


本日は2話更新です!


たぶん更新は週に1~2回になると思いますので、よろしくお願いします。

 一週間がたち、自分以外の全員が月へ旅立つ日がやってきていた。出発は正午と言うことになっていて、現時刻は朝の6時だった。いつもの時刻に起きた俺は鍛錬のために能力で槍を取り出した。

槍の形状としては持ち手部分が螺旋状になっていて、先端の部分には刃が取り付けられている赤黒い槍だった。


心也「はぁ!………ふッ!」


 突き、薙ぎ払い、柄による打撃など、様々な型を繰り返し行う。時間がたつにつれて動きは流れるように動き、一種の芸術と化していた。30分ほどしたところで槍を直し、刀を取り出す。銘は【桜柳】、祖父から渡されたナイフを溶かし、刀に作り替えたもので完成はしているのだが祖父に渡す日にこちらに来てしまったので、結局渡すことができなくなった物だ。【桜柳】は鈍色に光る峰に薄桃色の刃の刀で、黒の鞘に納められていた。


心也「念のために刀の鍛錬もしておくかな…」


 心也は元々刀の素質が無いといわれていた。だが幼少時代から刀の指南書を読んでいたこともあり、内容はすべて記録されている。そう思って記録内の剣術の部分から型を一つ一つこなしていく。槍を始める前までは刀をやっていたので動くことはできるのだが、速さ・正確さが欠けており、動きだけになってしまっている。10分ほど型をしてきたが、全く進まないので素振りに切り替える。


心也「はぁ…今日の戦いに刀は無理か…」


 槍は基本的に正面を攻撃するものなので、多対一などの場合には向かない武器だから刀を使えればと思ったのだが、追いつかなかった。


心也「基本的に魔法と能力中心で戦っていくしかないか…」

永琳「あら、朝から家の前で悩んでどうしたの?」

心也「あ、永琳さんおはようございます。ちょっと今日の事でですね」

永琳「別に大丈夫でしょ?ここの人間はそれほど妖怪を恐れてないし、強い奴は特にでてこないと思うわ」

心也「そうですかね」

永琳「例外があるとしたら自然系の妖怪ね」


 自然系…心也のような草木・光・闇・土・水・火・雷・氷などを指す。これらは恐怖の対象が動物と人間なので消えることも稀、さらには耐久値、すなわち体力や妖力が多く、倒すことも難しいと永琳から聞いていた。


心也「でてきたら厄介ですね」

永琳「まぁ、なかなか出てこないと思うけど」


 そう、でてきたら厄介なだけで、でてくる確率はほとんどないに予想される。なぜなら自然系の妖怪は人がいなくなっても特に関係ない種族なのだから。


心也「そうですね」

永琳「それじゃ朝ごはんにしましょうか」

心也「はい」






 朝食を食べ終わり、心也は食器を洗い、拭いて箱へ皿を詰めていた。


永琳「皿はこれでおしまい?」

心也「はい。後は調理器具だけです」

永琳「広くなったわねぇ」

心也「それほど色々と詰まっていたっていうことですよ」

永琳「それならいいのだけど」


 自分が永琳の家に住み着いて5年と少し。それでも自分は、この家が大きくなったと感じられるくらいこの生活が気に入っていた。実は料理が苦手だった永琳に料理を教えたり、永琳の薬剤の調合を手伝ったことや、その薬を自分の料理に盛られたこと、目隠しされたまま一日中過ごしたりなど、色々なことが思い出される。


心也「あれ?最後のほうほとんど虐めじゃ…」

永琳「ぶつぶつ言ってないで早く詰めるわよ」

心也「あ、はい」

永琳「これ詰め終わったら私は行くから。残っているものがあったら報告お願い」

心也「分かりました」


 すべてを詰め終わり、永琳と何か残っている物が無いか探し終わると、永琳と車に荷物を乗せ、後は出発だけとなっていた。


永琳「これで終わりね。まぁ5年間ありがとう、最初はこの移住のために住まわせたんだけど、今じゃ何か悪いことをしたと思ってるわ」

心也「それは大丈夫ですよ。最初の誘いが無かったら俺は今外でサバイバルしてたと思いますし。ありがたかったです」

永琳「それじゃ私は行くけど、街の守護頑張ってね」

心也「任せてください。そちらも月での生活頑張って下さいね」

永琳「ありがとう。それじゃ、生きてたらまたいつか会いましょう」

心也「多分生きてますよ。生物がいる限り」


 そう言って永琳と別れ、街の外へ出て術式を起動させる。心也の中で最強の守りを誇る魔法障壁で街を空以外包む。これで地上の妖怪はほとんど手を出すことはできない。

 11時になり、1km地点辺りから大量の妖力を確認した心也は、能力で槍を取り出し、一気に駆けだした。


心也「さぁ、破滅の始まりです!」


作「一日で計3話投稿ってきついな…」


心「それはあなたがバカなだけです。今朝2時くらいまで書いてたでしょう?受験は大丈夫なんですか?」


作「大丈夫じゃない、問題だ」


心「それならいい加減にペース落としてください。落ちますよ?」


作「受験生に落ちるという言葉を使うな!人生から堕落してしまう!」


心「人としては堕落してるでしょう…」


作「俺はもう人間という名のカテゴリに縛られない!」


心「クラスメイトからミドリムシとかボルボックス扱いですからね、もはや動物でもありません」


4話へ続くかも。

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