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4.歴史を知り人を知る。

 私はこの学校で風紀委員長という立場らしい。曖昧な言葉を使うが、自分がどういう人間なのか?知らないんだからしょうがない。


 この学校での政治の場が委員会と呼ばれ、それを学生が取り仕切っている。学生主体の政治とはいえ、レベルが低いな。


 こんなことを話し合う必要があるのか?この程度なら上の者がパパっと簡単に終わらせられるだろう。馬鹿らしい、無駄な会話だ。


「提案なのですが」


「何だね、羅火風紀委員長」


「部活動の部費の増減は、ポイント制にされてはいかがですか?」


「ポイント制とは何だね?」


 この案に会長が食いついてきた。この会長、やたら眼鏡をくいくいアピールしてきてウザイ。


 まず持ち点が十点あるとして、部活の功績による足し引きするんです。ですがそれだと不満が出ます。なのでポイントの最高・最低ラインを決めて過剰なインセンティブとペナルティを防ぎます。


「確かにポイント制にして、無理のないライン基準を決めれば、あまり不満もでないだろう」


 もう一人の眼鏡女子、ギラリと光る眼光。


「それに部費が安くなってしまった部活は、功績もないんだから文句も言えませんしね」


 この眼鏡女子の長田さん、厳しい口調で苦手かもしれない。


「会長、部費作成の効率化できますね。そうしましょう」


 軽薄そうなイケメンが、こちらに向かってウィンクをして賛成と意思表示をする。


 何だコイツ気持ち悪、ドブ川に住んでるのかと勘違いするほど魂が汚れている。


「この案は君が考えたのかい?」


「えぇ…?」


「素晴らしいね」


 会長の手が伸び、私の指に触れる。


「ひぃっ」


 私は慌てて手を引っ込める。会長を読心術で心を読んだのだが「俺様、カッコいい。どうよこの眼鏡、羅火ちゃんも、俺に惚れてるだろ」どうしようこのゴミ生徒会。


「面倒だ」


「え、羅火風紀委員長どうしたのかね」


 態度が急に変わり、驚く生徒会の面々に向けて、私はこう言う。


「私が今日から、この学園の生徒会長です」


「何を言っているんだ、生徒会長は僕だ」


 こう単語を唱える「クロロホルムベルン」すると生徒会メンバーは、虚ろな目をして口々に羅火生徒会長万歳と口を揃える。


 うむうむ、これで良し。


「働けよお前ら、私はもう帰る」


「了解です。会長」


 あとは任せて学校を出る。そういえば本屋を探さないと、この辺りにあるのだろうか?駅の近くに見かけた気がするけど。


 移動が面倒なので空間魔術を使い、一瞬で本屋に到着した。


 えっとバンドの本は…?あ、あった。この本のページ数は五百、パラパラとめくる。よし、覚えた。

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