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異世界田舎生活  作者: 桜華
3/10

003.魔法

「母さんはどうやって魔法が使えるようになったの?」

「そうねぇ……なんとなく、かしら?」

「母さんは感覚派だったか……」

「でも、適性があるかどうかはすぐにわかるわよ」

「どうやるの?」

「簡単よ。この結晶を持って念じるだけ」


 母さんが取り出したのは透明な結晶だった。そういえば家の中の棚にこんなのがあったっけ。田舎にあるには随分とお洒落なものがあるなとは思っていたが。これは『愚者の結晶』と呼ばれる代物で、貴族ではなく庶民が魔法適性の有無を判別する道具らしい。なぜ愚者の結晶と呼ばれているのかというと、これで魔法適性を測定すると2属性以上の属性が判別できないことにある。さらに、その測定した属性以外の適性属性が消失してしまうとのことだ。つまり、4属性に適性があったとしてもそのうちの2属性をランダムで取得するだけになってしまうことらしい。自ら可能性を放棄する愚行のため『愚者の結晶』なのだ。

 まぁ、適性属性なんて平民だと1つもないことの方が普通である。愚者の結晶と呼び始めたのは何を隠そう貴族だからな。貴族には3属性や4属性を持つ人がいるのはざらだ。ただし、魔力量と適性属性の数が比例しているかと言われれば違うらしいけどな。母さんは属性こそ2つだが魔力量はそれなりにあるため、本職には劣るものの冒険者で食っていけるくらいには凄いらしい。田舎者の倅にしては両親が凄すぎだな。

 属性についてだが、『火・水・風・土・氷・雷・無・癒』の8つらしい。多いのか少ないのかは分からないが、俺にも属性があるといいなぁ。というか、母さんいわくこの愚者の結晶も決して安いものではないらしい。母さんの母さん――つまり俺の祖母も魔法使いだったようで、お下がりらしい。使用回数は全部で10回。今のところは6回使ったらしく、残りは4回使えるとのことだ。ちなみに、同じ人が2回使った場合は魔法適性そのものを奪われてしまうらしい。気をつけねばな。


「……今更だけど、本当にいいのね? 適性属性が2つだけなるかもしれないのよ?」

「そもそも2つもあるかわからない、でしょ?」

「それはそうだけど……――ふふ、さすがは私とガリアの子ね。ほら、持って念じてみなさい」

「うん」


 正直、別に魔法はなくてもいいがあったほうが家族を、村を守ることが出来る可能性が上がる。可能ならば家族を守ることが出来る属性だと助かる。欲を言えば癒属性はほしい。あとは別になんでもいいが、田舎生活をすることを考えると水属性が助かるのは間違いない。なんてったって水汲みがなくなるからな。だが、将来的に喫茶店をやるならば氷属性でもいいかもと思う。氷があれば氷室なんかも作れるかもしれない。

 緊張しつつも愚者の結晶を持って念じる。……そういえば何を念じればいいんだろう。母さんは念じればいいと言っていたけど、内容までは聞いていなかった。流れ星とは違うだろうが、そのようなものだと思って自分が発現してほしい適性属性を思い浮かべた。氷、癒、氷、癒、氷、癒、氷、癒、氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒氷癒――――――念じ続けたその時だ。


「水色と桃色――――えっと、氷属性と癒属性、みたいね……?」

「そうなの?」

「そうなの。でも氷と癒とはまた珍しい属性ねぇ」


 ――――この愚者の結晶とやら。もしかして、念じる際に欲しい属性を2つ念じるとそれを発現することが出来るんじゃないのだろうか。平民があまり属性を発現できないのは、自分には属性が無いと思い込んでいるから。そうなると本来発現するものもしないということか……?

 これは意外と根深い問題のような気がする。それこそ貴族が平民に魔法を与えないように手を回している、とかな。…………よし、俺は何も視なかったし知らなかった。うん、これは絶対に触れないほうがいいに違いない。俺が調子に乗ってこの村には異様なほど魔法を扱う村人が多い状態とかにしてしまったら、それこそ徴兵の対象になったりするだろう。いつかは村の秘密が外部に漏れ、異端視扱いされてしまうことも考えられる。言い方は悪いが自分だけ良ければいい。メリアベルには伝えたいところだが、一人に教えてしまえば二人、三人と増えてしまうかもしれない。止めておくべきだ。


「魔法ってどうやって使えるようになるの?」

「特に決まりはないわよ。魔法は体内の魔臓にある魔力を消費して発動するの」

「魔臓?」

「そうよ。魔臓自体は誰でもあるんだけどね。使えるかどうかはその人次第、っておばあちゃんが言っていたわ。ふふふ、シズーも頑張って魔法を覚えてね。魔法を使えば使うほど魔臓が鍛えられて、魔力量が増えるそうだから。小さいころに鍛えた方が扱える魔力量が増えやすいそうよ?」

「うん、頑張ってみるよ。それで、どうやって魔法を使うの?」

「魔法はね、詠唱発動するものと、イメージだけで発動するものの2種類があるわ。好きな方を選ぶといいわよ。詠唱文は自分で決めていいけど、きちんと文から意味が伝わるものでないといけないの。イメージだけで発動するのは実際に起こる現象を忠実に頭の中で再現する必要があるわね」

「なんか難しそうだね……」

「慣れれば大丈夫よ。シズーは頭がいいし、頑張りなさい」

「わかったよ、母さん」


 魔法ってそんな感じなのか。もしかしたら貴族たちにはもっと効率的な方法が伝わっているかもしれないが、平民である俺にはそんな内容を知る由もない。母さんが魔法を扱えるだけでもよしとするべきだ。しかし、氷と癒か。思い通り過ぎて逆に焦るな。どうやって魔法を練習するか考えてみたが、あまり目立ちたいわけではない。英雄になったりしたいとも思わない。俺はこの村と母さんを守れればそれでいい。父さんは俺なんかが守ろうと思えないほどに強いみたいだしね。

 魔法を覚えた俺は、時間を見つけては氷の球を自身の周囲に浮かばせている。常時魔法を発動することで持続的に魔臓を鍛錬することを思いついたのだ。氷球が周囲にあることで涼しいし、一石二鳥である。ちなみに、母さんが小さいころにやっていた魔臓を鍛錬する方法は、木に向かって魔法を発動することだったらしい。


「シズーは本当に賢いわね。母さんもその方法やってみるわね!」


 母さんが俺の真似をして風球を周囲に浮かべるようになった。氷球と似たように周囲に風が吹くことで涼しいらしい。母さんと俺がいれば家の中が涼しくなるので夏でもエアコン要らずだ。俺は持続的に魔法を使っても10分くらいしか持続させられないが、母さんは10時間くらいできたそうだ。それだけでも俺と母さんの魔力量の差が見て取れる。俺も負けないように頑張ろう。

 次の日、いつものごとく朝起きてのお勤めをする。水瓶を満杯にしたあとにそこに氷球を数個入れる。こうしておけば放っておいても冷たい氷を飲むことが出来る。これだけでも商売にできるかもしれない。ゆくゆくは喫茶店に使う氷にするつもりだが、子供のうちは冷たい水とかで儲けてもみても面白いだろう。収穫祭のときに母さんに提案して出店でもやってみようか。冷たいエールとか果実水、お肉なんかを出せば流行ってもおかしくはない。

 お勤めを終えて水を飲んでいるとメリアベルがいつものように遊びに来た。


「シズー、今日は何をするの?」

「今日は――――ベル姉、その服可愛いね。似合ってるよ」

「ふふっ、ありがとうシズー」

「今日も森に行こうかなって」

「いいわね!! じゃあお母さんにお昼ご飯貰ってくる!!」


 いつものやりとり。今日も今日とて森に行く。戦争があるかもしれないのだ。今のうちに食料の確保と貨幣の獲得は必須事項だ。母さんは今頃、家事と家庭菜園の手入れでもしているのだろう。そういえば、家庭菜園の範囲を少し広くしようと言っていたっけ。秋口でも間に合う作物もある。確か念のためにジャガイモをやると言っていた。種芋を行商人のデレクさんから買っていたし、母さんも以前の経験からか準備を始めたらしいな。魔法の練習をしているのもその一環な気がするし、俺も負けないように頑張ろう。

 いろいろ考えながら採取しているとあっという間に背嚢が半分くらい埋まっていた。秋に近付いてきたからか、木の実やキノコが増えている気がする。メリアベルも採取できるのが嬉しいのかウキウキだ。そういえば昔背負っていた背嚢はもっと小さいものだった。だが、俺と一緒に採取していくうちにたくさん採取できることがわかったのか気付けば倍くらいに大きな背嚢になった。


「まだ日が高いけど、今日はこのへんにしとく?」

「そうね。なんだか今日は獲物に出会える気がしないし」

「じゃあ帰ろうか」


 今となってはこの森も慣れたもんだ。最初は絶対に帰れるようにロープを腰に結わえ付けて歩いたものだ。それこそ母さんも付いてきてくれたりした。目の届く範囲で採取を楽しんだのだ。それこそ3歳くらいは森の入口から50mくらいのところを歩いていた。特に問題がなさそうだったので、徐々に歩ける範囲が広がり、今となっては深層にいかなければ中層までは行ってもいいことになったのだ。なかなか感慨深いものがあるな。

 父さんもちょこちょこ帰ってきてこの国の状況を教えてくれている。やはり神国との戦争は免れないらしい。ギルドからの指名依頼が増えているらしく、なかなか思うように帰って来れないと言っていた。様子を見つつ、村の方に危険が及びそうならすぐに帰ってくると約束してくれた。ちなみに俺が魔法を使えるようになったとは伝えていない。いつか驚かそうと母と画策中だ。

 そんないつも通りの日々が続き、気が付けば秋真っ盛りになっていた。

 

「今年も豊作だなぁ」


 目の前に広がる金色畑が俺の疲れた心を癒してくれる。まぁ、俺が育てた小麦畑ではないんだけどね。この世界では普通に農業が盛んであるうえに、ある程度の農業知識も普及している。腐葉土を使ったり家畜の糞、石灰などの栄養素をしっかりと土に補給している。また、連作障害についてもある程度解明されており、輪作によって収穫量が下がらないなどの工夫が確立している。

 文化レベルが変なところで高かったり低かったりするのは、俺のような前世の知識を持つ者が今までにもこの世界に降り立っているからだと考えられる。というか、前世の地球でさえ同じことは言えるのかもしれない。急な世界の発展がある裏で、実は違う世界線の転生者による知識の介入があったとしても不思議ではない。現実は小説よりも奇なりとはよく言ったものである。

 

「シズー、朝ご飯食べるわよ~」

「はーい」


 俺を呼ぶ母さんの周囲には風球が10個ほど浮いている。母さんは寝ている時と俺といるとき以外はずっと風球を発生させている。そのせいか以前よりも魔力量が増えたと喜んでいる。かくいう俺も周囲に4つほど氷を漂わせている。俺は母さんほどたくさんは出しておけないが、かわりに氷球ではなく氷でできた兎を周囲に浮かばせている。この繊細な魔力制御を訓練している。魔力量は放っておいても周囲に出しておけば鍛えられる。俺はありがたいことに実体のある属性だったためできる芸当だ。母さんも真似しようとしていたが、実体がない故か難しかったらしく諦めていた。それじゃあ、と数に舵を切っていた。


「シズー、制御に関しては母さん以上かもね」

「まだ兎と球体しかできないけどね」

「兎なんてまるで生きているようよ?」

「森で一番見る生き物だからね」

「あぁ、そういうことだったのね」

「うん。お肉とかキノコ、野菜はかなり備蓄できたよね?」

「シズーのおかげでね。何があるかわからないから、多ければおおいほどいいわよ」

「氷室が作れたのが大きいね」

「ふふ、そうね。ほんとシズーには助けられているわよ」


 ひとまず父さんのぶんも含めて冬を余裕で超えられるくらいには食料を備蓄できた。領都ならばマジックバッグを持っている商人も多いため、村ほど食料を溜め込む必要がない。全くないというほどでもないが、それなりに文化も発達しているため食糧事情も最悪というほどでもない。今年の夏もこの村は飢饉が起きることは無いだろう。……飢饉が酷いと奴隷への身売りや略奪・盗賊なんかが横行するらしいからな。前世ではあまり身売りとは聞かなかったが、裏では奴隷制度が残っていたというし、どこの世界も人間が考えることは一緒だな。

 村人たちが麦の収穫を頑張っている。俺もこの時だけは森に入るのを止めて収穫を手伝う。仲のいい農家さんの家に行き、収穫を手伝う代わりに少しだけ麦を貰うのだ。お金を払えば売ってもらえるのだが手伝いで多少貰えるならそれがいい。今年は豊作なので村人の余裕もだいぶある。ただ、村人の人たちも戦争については感づいているようで、食料の買い込みをしているらしい。

 行商人のデレクさんも言っていたが、どこの村も戦争について感づいているようで、食料の買取り価格が高騰しているのにあまり売ってくれないらしい。どこの村でも前回の戦争で辛い思いをしたんだろうというのがわかる。だが、そろそろ税を徴収する時期でもある。あまりに食料が集まらないと領主が特別徴収をする可能性があるということに、村人たちは気が付いているのだろうか。

 俺は戦時で税が上がると推測し、備蓄もしつつ採取で手に入れた食料をバンバン売っている。キノコや木の実、狩りで得た肉の一部。今となってはビッグラビットくらいであれば特に緊張することなく倒すことが可能だ。我ながら末恐ろしい5歳だとは思うが、この世界は前世の地球とは違って、子供の成育が早い。5歳であれば前世でいうところの7歳くらいはあるのではないかと思う。……俺の知っている範囲になるためこの村に限った話ではあるが。やはり危険に対応できるようにならないといけないためか、危険に比例するように子供の成育も速いのだろう。

 戦時特需のおかげでかなりの貨幣を稼がせてもらった。戦争自体はまだまだ先だろうが、前回の戦争でこの国も学んだのか準備が早い。ただし、それはこの国に限ったことではないだろう。敵国である神国も十分な準備をしているはずだ。この国には勝ってもらわないと困るのは、全国民共通の思いのはず。負ければ間違いなく略奪だけでは済まず、女性は隷属化させられるだろう。敗戦国とはそんなものだ、と父さんが言っていた。父さんは、もし負けるようだったら俺たちを連れて他国へ行くとは言ってくれたが、俺はこの村が好きなのだ。程よく田舎で森もあって、村人たちの気がいい。今更他国の田舎へ行っても、田舎の村というのは閉鎖的なところが多い。余所者には厳しい一面というのはどうしてもある。一種の防衛機能のようなものと思えばわかりやすいか。

 

「ねぇシズー、その……その兎触ってもいい?」

「ベル姉、この兎好きだよね」


 俺が収穫の手伝いを終えて庭で魔法の練習をしていると、最近追加になったベル姉の兎と戯れる時間になった。ベル姉は俺が魔法を使えるようになったのだが、特に言及してくることなく受け入れてくれている。自分も魔法が使いたいとは言ってこなかった。使いたそうな目をしていたが、あそこは猟師の家系。魔法を覚える暇があったら狩猟の技能を磨けと言われるんじゃないか、と母さんが言っていた。ゴレアスさんとシトリーさんはそんなこと言わないと思うが、その一方で猟師がゴレアスさんしかいないという事実もある。それがある以上、メリアベルが頑張らないといけないという理屈もわかる。もっと自由に生きれる環境もいつかは作っていけたらいいのにな。

 ベル姉が氷兎と遊んでいる間、俺は癒属性の練習をする。ナイフで指を切り、それを治す。ただただそれを繰り返す。大きな怪我は治せないが、小さい怪我くらいならば治せるようになってきた。いつかもっと鍛えていけば欠損とかも治せるようになるのだろうか。


「シズーは癒属性もあるのね」

「まぁ、そうだね」

「それ、あんまり他人に知られないようにしなさいよ?」

「なんで?」

「お父様が言っていたけど、癒属性持ちは王族や教会に半ば強制的に召上げられることがあるみたい」

「うへぇ……。ありがとう、気を付けるよ」


 権力者というのはどこの世界も考えることが一緒だな。本当に反吐が出る。俺たち庶民のことなどなんとも思っていないのだろう。いや、替えが効く便利な物くらいだろうか。いざという時以外は見られないように気をつけよう。この世界には薬草なんかもあるし、見られなければ怪我をしてもそれで治したと言い逃れが出来る。幸いなことにここのメルの森には薬草がそれなりにあるしな。

 

「そういえば、5日後には収穫祭ね」

「そうだね。今年も豊作みたいだし、それなりに盛大に祝うのかな?」

「どうだろうね。お父様は美味しい鹿を仕留めてくるとは言っていたけど」

「鹿か。あれの串焼きが美味しいから好きだよ。じゃあ今年もゴレアスさんたちは串焼き屋さん?」

「そうらしいわよ。塩も買い込んでいたし。私も串作り手伝ったの!」

「ベル姉は本当に偉いよね」

「ふふん、まあね。シズーたちは何かやるの?」

「ん~、氷属性を使って冷たい飲み物でも出そうかなって」

「冷たい飲み物? 果実水とか?」

「そうそう。果実水とエールを考えてるよ。必要なら水もかな?」

「いいわね。食べ物はみんな出すだろうし」


 父さんも収穫祭には帰ってくると言っていた。本人は母さんと収穫祭を回るだろうから、出店自体は俺一人でやるつもりである。必要な果実とエールはすでにデレクさんから買ってあるから、練習と果実を絞って果実水を作って入れておく容器を用意しないと。メリアベルは串焼き屋さんのお手伝いだろうし、仕方がない。父さんと母さんは仲良しだからな。もしかしたら弟か妹もできるかもしれない。もしそうなるなら夜は早く寝るとしよう。

 行商人のデレクさんも収穫祭に来るらしい。収穫も終わり、食料を買い込むにはちょうどいいタイミングである。収穫祭に使うお金を手に入れようとする村人は多いだろうから、買値が高ければ村人も多めに売ることも考えられる。あと、デレクさんは意外と俺がちょこちょこ売りに来るお肉やキノコも目的にしてくれている。それに応えるためにも明日からまたキノコでも採りに行くか。


「シズー、そろそろ帰るわね」

「うん、また明日ね」


 氷兎と遊び終えたメリアベルが帰って行った。そろそろ暗くなってくるし、夜ご飯の時間だ。明日からも頑張ろうっと。

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[良い点] 更新ありがとうございます ドキドキしながら読んでいます [気になる点] >母さんは寝ている時と俺★意外★といるとき★以外★はずっと風球を発生させている 意外と以外 どちらかが不要だと思い…
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