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悠久のクロスファンタジア 〜DUAL WORLD〜  作者: はとかぜ
第3章 星の魔術師編
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第81話 5年前

「まさはるー!!今日楽しみー!!」


「う、うん……そうだね……乗っからないでよ……」


「理央の尻に敷かれる気分はどうだー?」


「衝……どこでその言葉覚えた……」


5年前……理央がまだロリロリのロリをしていた頃の話だ。


孤児院では年に一回遠足に行くという行事があった。と言っても、俺の世代が初めてだったので、上の世代も初めてであった。


この頃から、政治にある程度安定性が生まれて、地方制も正式に施行された。だからこそ、このような行事をとりおこなえたのだ。


行き先は年齢ごとに変わっていて、10才から12才、つまるところ小学四年生から六年生は、山間部での日帰りキャンプだったのだ。


「ほら、3人とも準備できたの?いつまでも遊んでいないの!」


「はぁい……」


このときまで元気に俺の上に乗っていた理央は、しゅんとした顔で、俺の上から降りた。


子どもの純粋さ故であるだろうが、あれは割と痛かった記憶がある。


「バスに乗るの?」


「そうよー。私もここの子どもたちと遊びに行くのは初めてだから楽しみだわ」


この人は、ずっと、最近になって俺達が孤児院から離れるときまで面倒を見てくれた人だ。他にもたくさんの子どもたちがいたから、俺達に付きっきりってわけにはいかなかったけど。


「さ、早く付いてきてね。もう出発しちゃうのだから」


◇◇◇


「まさはる見てー!鳥さん飛んでる!」


「ちょっ……邪魔……席変わっていいから……」


「でもバス動いてるから、シートベルト外せないよ?」


「じゃあ次の信号!まだ高速入っていないから〜!」


この頃の理央は、はっきり言って幼稚だった。今でこそかなり自制は効くようになったが、自覚のないトラブルメイカーとしては、今も昔も衝よりたちが悪い。


しかも、知恵だけはよく回るので、たまに喧嘩しても、こちらを論破してくることもあった。


「ほら、信号来たっ」


「変わるから一回どけぇ!」


(さ、騒がしい……何でこの子達こんなに落ち着かないの……)




理央と席を交換してから更に1時間ちょっと、遂に、俺達の遠足の目的地であるキャンプ場に着いた。


「おー!ここが例のキャンプ場!何だか凄く……いい!」


ボキャブラリーの少ない理央が、精一杯引き出した感想がそれだった。


「正治!!こっち行くぞ!」


「引っ張んじゃねぇ!!」


かくいう俺は、衝に引っ張られて、いろいろな場所を連れ回された。お昼の時間までは自由に過ごしてもいいという話だったので、みんな各々がそこら中を走り回っていた。先生の見える範囲で。




……衝と俺を除いてだが。


「冒険するぞ正治ーっ!!」


「狂ってやがるー!!?」


俺は思ったことを、大声でそのまま出力した。

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