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悠久のクロスファンタジア 〜DUAL WORLD〜  作者: はとかぜ
第3章 星の魔術師編
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第65話 連休の計画

 



『平阪地方、関東地方、及び建山地方で起こっている連続殺人事件の捜査は難航を極めております』


『現場に凶器は残っておらず、殺害は魔法によるものと考えて捜査されております』


 ―――


 ――――――




「……もっと、殺さないと……もっと……もっと……」






 ◇◇◇




「あーっ!?負けた!!?」


「悪いな、俺が強くって」


 とある日の正治の部屋で、4人はみんなで揃ってゲームで遊んでいた。いま一緒に対戦していたのは理央と衝で、たった今手加減という言葉を知らない衝が、初心者の理央をとある落ち物パズルゲームでぶちのめしたところだ。


「9連鎖なんて聞いてないよー……」


「お前はもうちょっと手加減しろよ」


「舐めプって良くないと思うんだよな、俺」


「その精神は立派だが、見てるこっちがやるせなくなってくるわ」


 衝は、性格が少し悪いのは置いておいて、それを差し引いても結構スペックが高い。普通に理想の人間とも言えそうだ。大事なことなので2回言うが、性格さえ除けば、だ。


「じゃあ次は俺とだ!!俺だって経験者なんだからな!」


「なら遠慮しなくて良いな」


「最初から遠慮なんてねぇだろうが」




 ◇◇◇


 結局、白熱してきたゲーム対決はなかなか収束せず、スマ◯ラやらス◯ラやら、様々なゲームをずっとし続けた。何がきっかけだったかもはやわからない。


「つかれたぁぁぁ……」


「誰だよ最近大変だったからストレス発散しようって言ったやつ。疲れたせいでまたストレス溜まってんじゃねぇか。あと部屋片付けろよ」


 俺はそう言って、近くの椅子に腰掛ける。もう夕方なので、そろそろ自分の部屋に帰ってもらいたいものだ。


(そういえば、もうすぐゴールデンウィークだったな。コイツラと一緒に居て楽しいのは楽しいんだが……休みが毎日となると、ちょっと大変だな……しばらく離れるか……)


 俺はそんなことを考えて、4人で散らばったお菓子の袋やらを片付ける。


 それが終わったら、理央たち4人は、自分の部屋に帰っていき、俺は、たった一人になった部屋の中でゴールデンウィークのことを考えた。


「うーん、と言っても何すっかな。あんまり遠出はしたい気分じゃないから近場で何か楽しめるところとかあればなぁ……」


 平都市は十年前に作られ始めた、相当新しい街ということもあって、近場で遊べる施設というとなかなか少なかったりもする。内陸部は仙台市をベースに作られた町だが、俺の住む臨海部は、境界事変後新しく出来た土地だ。


 河瀬地方の南の方に向かえば蔵王温泉がある、が……ここから行くとちょっと遠すぎる、というか、あそこは車で行くのが前提の場所だ。


 愛宕山とか、そのへんもあるが……高校生一人で行くところではない。


「しゃーない、ちょっと遠いところををぶらぶら散歩するのでもいいか……東京とかは電車一本で行けるし、旧都の面影を楽しむのも一興かな……まあゴールデンウィークはまだ始まってないし、ゆっくり考えればいいだろうけど」


 復興はしているとはいえ、たかだか十年前だ。瓦礫の殆どは撤去されているが、住宅地などは結構放置されている部分も多い。広島の原爆ドームと同じだ。境界事変の教訓を、そのまま未来に伝えるためだとかなんとか。その遺産巡りは、今では国内外問わずに大人気だ。


「まあ、面倒なことは後回しで、今はとりあえず風呂を沸かすか」




 今日は、4月28日。ドラゴン騒動の翌日だ。

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