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この物語はもう一つの「可能性」と「観測」に過ぎないが、確かに存在した記録の一部。
そしてこれは可もなく不可もなく、これと言って特別な家庭に産まれたわけでもない男、ノアの惨状の断片のさまざまな記録をまとめたものである。
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この世界は文明が急速に発達し、急速に崩壊しかけているが今も変わらず何事もなかったかのようにの様に、いや、知識はあるのにも関わらず全く世情に対して関心がない男がいた。それがノアである。
彼は今日もいつもと変わらず家を出てパン屋のバイトへ向かおうとしていた。
今日は凄く気温が高いのか、汗による蒸し暑さなどの何とも言えない不快感が襲ってきてやる気を削がれてしまう。
だがバイトは行かなければ!いつもと同じ道を通り、いつもと同じ曲順で音楽を聴く。これが日課だ。そのお陰でバイト先まであと何分で到着するのかわかってしまうという無駄な能力まで身につけてしまったのだ。
丁度曲がクラシックから邦楽に切り替わった時に曲がり角にさしかかった。すると……
to be continued