戦国無双2 〜過ぎたるもの〜
と、個人的にそれだけが惜しい点であり、そこに目をつぶれば本作は楽しいゲームです。気にならない人はとことん気にならないのかもしれません。ただ、筆者のようにSLG三國志のプレイスタイルが好きな向きには忙しいゲームはチト辛いのではないでしょうか。
ただ、気になるのはもうその一点程度なので、それを言うのは贅沢かなという気もします。実際、ミッションを無視して攻略してゆく自由度もありますし、ミッションに失敗してもステージクリアは十分可能なのです。
さて、難点を片付けたところで、本作の魅力は一騎当千の爽快感に加え、緊張感もプラスされたことでしょうか。
本作で織田、徳川家以外の武将でプレイすると大抵、本多忠勝が立ち塞がります。戦国最強クラスの武将にしてCVは大塚明夫氏。デデン、デデン、デデン、デンデンデン!というパーソナルBGMを引っさげて戦場に現れた時のインパクトはかなりのもの。攻撃力も耐久も高く、倒すのはひと苦労です。
この忠勝とのバトルが本作のウリというか、裏テーマとしてあるような気がします。徳川家と戦うステージではボス以上に厄介な敵として存在感を放っています。
それ以前にも露払いに稲姫、トリックスター服部半蔵が戦場を撹乱するので気が抜けません。
じゃあ、徳川家でやれば忠勝味方で楽勝じゃね? とも思われそうですが、徳川家でプレイすると今度は豊臣恩顧の武将があちこちから馳せ参じてくるので気が抜けませぬ。(笑)
とくに関ヶ原で島津の退き口イベントが発生した時は愕然としましたよ。生き残ってる有名武将がガンガン討ち取られて一気に不利になります。そうなると本陣の守りが手薄となり、うかうかしてられなくなるのです。
このように、忙しいという副作用はあるんだけど、冗長にならないような仕掛けは各ステージに用意されているため、常に緊張感を持ってプレイできるわけです。
この緊張感が好き、というアクションゲーマーな方なら、筆者が挙げた難点は取るに足らないものかもしれません。
クソゲー界隈には「ジャーバスさえなければ今頃は……」という格言があるそうですが(ちなみに筆者はジャーバスもミネルバトンサーガも未プレイです)、戦国無双に関しても、「2が初代なら今頃は……」と思わずにはいられないのです。