天誅 参 〜咲かせよう、曼珠沙華〜
本作は本編ということもあり、中ボス、ボスとは正々堂々、バトルする必要があります。ザコのように後ろから忍んで忍殺というわけにはいかないのが痛し痒しです。まあ、ボスキャラまで一撃必殺できるのなら盛り上がりもありませんし、会話イベントも起こりようがありません。それは理解はしてるのですが、プレイヤー(というか筆者)には、それがジレンマになります。
ザコなら発覚してバトルになっても、相手が弱いのでどうにか勝てるのです。が、ボスはそれなりに強いのでバトルで勝つのはひと苦労です。忍んで殺すスキルとバトルで戦うスキルは全くの別物なので、両方とも練りあげる必要があります。が、筆者のようにラクして勝ちたい向きは極力バトルは避け、忍殺でザコを仕留めます。そのため、バトルスキルが磨けないのです。そしてそのツケはボス戦で支払わされることになります。このへんのジレンマが筆者的には惜しいポイントでした。
この一点のため、筆者としてはボスも一撃で葬れる忍百選の方がまだ評価が上なのです。
とはいえ、グラフィックや操作性は格段に向上してるので、思い出が美化されてるだけのような気もします。アクション得意な人なら気にならない部分かもしれません。
特に敵くノ一の色っぽさはかなりのもの。忍百選では泥人形のようなビジュアルで、とても萌えられるものではありませんでしたが、本作では日本人形のように美しく、主人公の彩女よりイケてます。生足のフトモモも白雪のごとく、死体を眺めてるだけでも飽きません。なんか異常者っぽいですが、当方、ドが付くほどのノーマルです。それだけグラフィックが向上してるってことなのです。
余談になりますが、初代戦国無双にも服部半蔵ストーリーでは、敵に見つからず城内を探索、なんてミッションがありました。これももしかするとほぼ同時期に発売された本作をかなり意識したのではと筆者は勘繰ってます。とはいえ、無双の方は敵を倒してナンボなゲームなので、あのミッションは正直、イマイチ感が拭えませんでした。餅は餅屋ってとこでしょうか。
コーエーも伊忍道なんて忍者ゲー出すくらい忍者好きなんだから、無双っぽいシステムで、プレイヤーが忍者になって戦場や城でコソコソ仕事するゲームでも作ってくれればいいのに、って、当時は夢想したものです。
コーエーテクモが本作を制作したチームなり会社なりを買収してくれれば、それも可能と思うのですが。