THE プロレス2 〜ROUND 2 チケット購入〜
なんでも昭和のプロレス黄金期をドキュメンタリータッチで劇画化してるっぽい。なるほど。プロ烈はプロレスファンに焦点を当て、この漫画をパロってたのね。数年後に知った驚愕の事実。が、これが縁となり昭和プロレスの基礎知識が得られたのですから何が幸いするか分かりません。まあ、今読むとさすがに誇張されてる感は拭えませんけどネ。
それでも劇画調の絵柄はストーリーに説得力をもたせ、ストーリーやアントン氏の解説もグレーでアングラな魅力に溢れてます。
この作者さんは最近ではプロレス地獄編シリーズという、視点を全く変えた、別の意味でリアルな内幕劇を執筆してらっしゃいます。もちろん筆者も楽しく読ませてもらってます。
そうなのです。筆者はプロレスの試合ももちろん好き、というか興味がある方ですが、こういう内幕劇とか裏面史、人間ドラマにも強く惹かれます。プロレスの楽しみ方としては下の下でしょう。しかし、光の当たるリングの上だけでなく、影を落とすリング下の、グレーでアングラで、ガチでリアルなドラマもひっくるめて興味を覚えてしまうのです。
それはプロレスが持つ、背徳的で、どこかいかがわしい独特の空気感がそうさせるのではないでしょうか。それはプロレスの側にも原因があります。試合に説得力を持たせるため、襲撃、乱入、寝返りといったアングルなどは常套手段。リング上で行われる試合に伏線を張り、それも試合の一部として観客に提供するのです。そのリング外の人間ドラマがあるからこそ、観客は一層、リング上の試合に感情移入できるのです。このシステムはプロレス独自のものです。これを他のスポーツでやってたら事件にしかなりません。それらも全てひっくるめて、プロレスの、どこかいかがわしい魅力なのです。
なにしろプロレスとは、そのグレーでアングラな部分もウリの一つですから。そこにわざわざツッコミを入れるのは野暮以外の何物でもありません。