露出好きの女の子可愛い
「あの……実は私、露出狂なんだ。だから、スカートの中を見てもらいたくて……」
どういうこと?僕が聞いた。
「私は、昔っから露出癖があって、でもそれが変わってることだって知ってたから、中々人に言い出せなくって……」
でも、なんで僕?
「あんたが友達に、女の子が露出する漫画が好きだって言ってたのを聞いて……」木陰ちゃんが言った。「絶対怒らないから」
彼女は、躊躇う僕の両手を掴んでミニスカートの淵にあてる。僕はミニスカートをゆっくりと持ち上げた。
スカートの下に、彼女は何もつけていなかった。そのため僕は驚いて、すぐにスカートを元に戻した。
「ねぇ、どうだった」彼女が訊いた。「感想は?」
「あ……」僕は何と答えるべきか迷った。驚いたので、あまり凝視できてはいなかった。「可愛いと思う。」
「可愛い?」彼女は微笑んだ。「ありがとう。」
彼女は僕を真剣な眼差しで見つめた。顔は上気しつつあった。
「静岡まで、電車に乗って行こ。ちょっと遠くまで行ってみたいんだ。」
駅は木陰ちゃんの家のすぐ近くにあったので、徒歩で向かう。道中で、彼女は普段かなり丈の短いスカートか、ロングスカートで下着を穿かないという二通りの組み合わせしかやったことがなかったと話した。ミニスカートにノーパンという組み合わせは初めてらしい。会話の途中で目があって、彼女が恥ずかしそうに顔を逸らしたのがとても可愛らしかった。
電車に乗るまでは、階段が無ければ強風もなく、彼女はあまりスカートが捲れることを意識せず歩いているようだった。電車は空いていて、彼女は座席に座ることができた。何事もなく目的地の駅に着いた。
「鬼門だよね」彼女が僕を見て言った。「なかなか急だし、長い。」そこには長い階段があった。ここを登らなくては駅の外に出られない。
「ここは、私の後ろに、しっかりついてきて欲しいんだ。この角度なら簡単に見えちゃうと思うから……」
僕は彼女にぴったりとくっついて階段を登った。上を向けば彼女の太ももが、あわよくばお尻が見えたかもしれないが、罪悪感から目を横に逸らしていた。
駅を出る。木陰ちゃんにはどこか目的地があるようだ。
彼女が足を止めたのは暗い路地だった。彼女は振り向いて僕にスマートフォンを渡した。
「スカートをたくし上げるから、それで写真撮ってよ。こんなところ人に見られたら、あんただって危ないってことは分かってるけど、お願い」彼女は言った「人が来ないうちに、一枚だけでもいいから。」
僕は彼女の剣幕に圧倒されて頷いた。彼女の頬は真っ赤に染まっていて、全身は細かく震えていた——
木陰ちゃんは、その夜路地で撮った写真を送ってくれた。顔はCGで黒く塗りつぶされていた。それは今でも僕の宝物になっている。