仮設の中のとある Episode 2 [2012.12.27]
居候が家主より寛いでいる。
これはいかん、働かねば。
「フォースが共にあらんことを!」
今朝の家主はフォースを感じながら、家を出た。
さて、昨日は歩きに歩きました。
改めてみると、玄関と土台だけが残った家々が多い。
瓦礫も除かれた今は、ただただ何もないといった感じ。
擦り傷のある曲がったガードレール、ガードレールがないところも。
一定間隔に並ぶ曲がった鉄柱を発見。
上部がなく、鉄骨らしきものが飛び出している。
人々が登り津波から逃れたという建物をみる。
二階建てくらいの高さだが、建物は土台に乗っており、海面は建物よりもいくらか下にある。
塊が3階建てくらいの高さに積まれているのを発見。
よくみると曲がりに曲がった錆びた鉄骨である。
震災のときの物かはわからないが、ちょっと驚く。
並んでいた故障車の集団を眺めていると、酷く壊れたものがいっぱいあった。
溶けたもの、全体がぐしゃぐしゃなもの、上から力が掛かったもの。
事故車かな?
喫茶店でひと休みしてから、買い物に向かう。
道中の雀の多いこと、多いこと。
ちなみにカラスは艶がよく、綺麗。
午後は急激に気温が下がる。
買い物をすると思うのが、物が高い。
しかしながら、身近にスーパーはこの店のみなのである。
仮設を改めてみると、スロープが着いた部屋もいくつかあった。
しかし障害者への配慮はまだまだ改善点があると感じる。
高齢者への配慮はかなりしていると思う。
帰宅後、家主を普通に迎える。
個人的には30点の出迎え…変なポーズが足りなかった。
嵐のように家を出た家主だったが、帰りはげっそりとしていた。
秒速で寝る!宣言をしたくなるのがわかる。
結局、家主は宣言を撤回し、かぼちゃスープ作りに取り掛かった。
偶然にも家主は毎度、私の苦手なものをピンポイントでチョイスする。
しかしながら、家主の手料理は私の常識を覆すほど、うまい。
革命はなんとなく適当に起こされている。
先日はシャワーのみだったので、家主が風呂に浸かるよう奨める。
風呂蓋を開けると爽やかな香り…もしやと見渡すと我が宿敵、入浴剤が静かにたたずんでいる。
貴様などシャワーで流せば敵ではない!と浸かるも、次第に痒くなり敗北。
夜は風が強く、仮設が揺れた。
おととい、地震で揺れたときよりも強く揺れた。
今まで気にならなかったが、仮設が頼りなく感じる。