表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/15

仮設の中のとある Episode 2 [2012.12.27]

居候が家主より寛いでいる。

これはいかん、働かねば。


「フォースが共にあらんことを!」

今朝の家主はフォースを感じながら、家を出た。


さて、昨日は歩きに歩きました。

改めてみると、玄関と土台だけが残った家々が多い。

瓦礫も除かれた今は、ただただ何もないといった感じ。


擦り傷のある曲がったガードレール、ガードレールがないところも。

一定間隔に並ぶ曲がった鉄柱を発見。

上部がなく、鉄骨らしきものが飛び出している。


人々が登り津波から逃れたという建物をみる。

二階建てくらいの高さだが、建物は土台に乗っており、海面は建物よりもいくらか下にある。


塊が3階建てくらいの高さに積まれているのを発見。

よくみると曲がりに曲がった錆びた鉄骨である。

震災のときの物かはわからないが、ちょっと驚く。


並んでいた故障車の集団を眺めていると、酷く壊れたものがいっぱいあった。

溶けたもの、全体がぐしゃぐしゃなもの、上から力が掛かったもの。

事故車かな?


喫茶店でひと休みしてから、買い物に向かう。

道中の雀の多いこと、多いこと。

ちなみにカラスは艶がよく、綺麗。

午後は急激に気温が下がる。


買い物をすると思うのが、物が高い。

しかしながら、身近にスーパーはこの店のみなのである。


仮設を改めてみると、スロープが着いた部屋もいくつかあった。

しかし障害者への配慮はまだまだ改善点があると感じる。

高齢者への配慮はかなりしていると思う。


帰宅後、家主を普通に迎える。

個人的には30点の出迎え…変なポーズが足りなかった。

嵐のように家を出た家主だったが、帰りはげっそりとしていた。

秒速で寝る!宣言をしたくなるのがわかる。


結局、家主は宣言を撤回し、かぼちゃスープ作りに取り掛かった。

偶然にも家主は毎度、私の苦手なものをピンポイントでチョイスする。

しかしながら、家主の手料理は私の常識を覆すほど、うまい。

革命はなんとなく適当に起こされている。


先日はシャワーのみだったので、家主が風呂に浸かるよう奨める。

風呂蓋を開けると爽やかな香り…もしやと見渡すと我が宿敵、入浴剤が静かにたたずんでいる。

貴様などシャワーで流せば敵ではない!と浸かるも、次第に痒くなり敗北。


夜は風が強く、仮設が揺れた。

おととい、地震で揺れたときよりも強く揺れた。

今まで気にならなかったが、仮設が頼りなく感じる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ