第80話 受付所で宿泊する事になった
取り敢えず罠を設置した3人
防火扉っぽい所からえれだけの数のホーンラットが出てきた筈だが、斑鳩が齧られる回数が増えたくらいで済んだ。
「いや〜、斑鳩君は美味しいのかね〜ワタシも今度齧ってみようかな〜ハハハハハ」
瀧山講師が完全にバカにしてくる。
「齧ってくれていいですよ。齧る場所にワサビでも塗っときますから」
対抗したものの、虚しさだけがこみ上げてくる。
「この罠って本当に入るのかな?言われた通り餌も中に入れてはみたけど
どれだけ効果あるだろ?」
辻本さんは、斑鳩が噛まれた事よりも罠の方が気になっている。
慣れというのは恐ろしいものだ、心配してくれていたはずが、今では罠の仕掛け以下になっている。
「どうなんだろうね?本当に効果あるのかな?私も使ったことがないからね〜」
さっき、効果があると言ってたオバチャンは実は自分では使ったことがないらしい
「でも、以前使ってたもんはメッチャ効果あるとかなんとか言ってたから大丈夫大丈夫!
それよりも、あんた達今晩はどうするんだい?」
「テントとかを何処かで建てるか車で寝るか考え中です。」
辻本さんが答えると
「そうかい、もしよかったら受付所使うかい?
どうせ誰も来ないし、風呂はないけど外でテント建てるよりはましだと思うよ。
テントが2つあるなら男女別で建物内で寝れるからね」
「お願いします。
外だと簡易結界あるからハグレは大丈夫でも虫とか野生動物が厄介だから助かります。」
「私は帰るから鍵だけ渡しとくよ。
罠は、効果あったら罠の周りに生存競争に負けたモンスターの魔石が転がってるはずだよ
それじゃー火だけは気をつけておいてね。
なんならそこのガスコンロは使うんだったら使ってくれてもいいから」
そう言うとオバチャンは帰っていった。
「最悪の場合、ダンジョン内で寝泊まりとか思ってたんですが建物内でテントとか良かったです。」
斑鳩は、覚悟していたが安全に夜を過ごせる事に安堵している。
「うむ、これでワタシも思う存分に飲むことが出来る!
こんな事も有ろうかと、ツマミと少しでもアルコールが摂れる様にウィスキーを持ってきた!
ビールとかじゃあ美味いんだけど、嵩張るからね。」
瀧山講師は、完全に1人宴会するつもりでいる。
「明日も朝からトライするからあんまり飲まないで下さいよ」
「状態異常耐性がワタシにはあるから大丈夫!この最悪なスキルがついてからは全く二日酔いにならないから」
そして夜は更け
次の日の朝になった。
「おはよう御座います。」
斑鳩がテントからでると辻本さんがいたので挨拶をした。
「おはよ〜、ダンジョン内での宿泊はまだ先だね。体験しないでおけたほうがいいけど、弱い敵がいるダンジョンの方が訓練になってよかったんだけどね」
「確かにそうですね。この前のダンジョンで宿泊とか怖くて休めないかもしれない」
「あ〜、あそこの狼型ならまだ小さいのが多かったからまだましだったけど大規模なダンジョンとかいくと
大型種が大量にいるエリアとかだったら、寝てたら踏み潰されましたとかになったら、洒落にならないからね」
「そんなのもいるんですか!」
「いるわよ、この前のダンジョンでも大型の狼型とか出てたみたいだけど、小さいのが見当たらないダンジョンとかもあるのよ〜」
「そんな所もあるんですか〜」
そうこうしていると、瀧山講師も起きてきた。
相変わらず酒臭い
「おはよ〜」
「おはよう御座います。」
それから朝ご飯を食べたりして、準備を整えているといつの間にか受付カウンターにオバチャンも来ていた。
「おはよ、今日は朝から罠を見に行くのね?
一杯掛かってるといいわね〜
ついでに奴等が自滅してくれてるともっといいわね〜」
「ですね〜、昨日は俺だけ一杯噛まれまくったのでホーンラットはコリゴリですよ」
「あんた、噛まれたのかい?体調とか大丈夫なのかい?」
「はい今のところ大丈夫です。」
「あんまり無理はしないで、風邪みたいな症状でたら戻ってくるのよ
ホーンラットは病気を媒介してるらしいからね」
「有難うございます。何か症状が出たら帰ってきます。」
すると瀧山講師が誰かと電話をしている。
電話が切れると、教習所の復帰予定の連絡があったと伝えられる。
「今、郷山講師から連絡があって職員達は3日後から出勤しないといけないらしいのよ
受講生達は、10日後からの再開らしい
実質、今日、明日、明後日の3日間でこのダンジョンを踏破しないといけなくなったわ」
「あんた達、ここのダンジョンを踏破する気かい!
助かるわ〜ここのダンジョン旨味が無いから誰も来ないのよ
村で交代制で受付や売店管理してるんだけど、そもそも誰も来ないから退屈でしょうがなかったのよ
期待してるわよ」
「踏破する気ではいるんですが、流石に3日で出来るとは思わないですが何れ踏破する予定ではいます。」
辻本さんは期待され過ぎない様に言う。
「そうかいそうかい、何れでも踏破しようとしてくれる人がいるだけでも希望が持てるから助かるわ
なんか困ったことでもあれば、何でも言ってね出来る限り助けになるからね」
「有難うございます。」
「じゃあゆこうか、昨日の罠の確認からだね」
そういうと、瀧山講師が先頭になりダンジョン内に再び入っていった。




