第63話 皆で考える言い訳探し(落ちたのに助かった理由)
「先に私が言うわ、あんまり言いたく無かったけど
私の固有スキルの話から
『宣託』スキルって言うのがあるみたいだけど
私の場合『神託』スキルよ」
辻本が諦めたかの様に語りだす。
「ちょ、ちょっと待って何その…いかにも厄介事を持ち込んで来そうなスキル名」
「まあ最後まで聞いて、『神託』は今までは
AかBかどっちの選択肢にする?結果はそれぞれこんな感じよ?みたいな感じだったの」
「ほうほう、『宣託』持ちとはちょっと違う感じ?なかなかの便利スキルね」
相変わらずお酒を飲みながら歩いているけど
既に誰も突っ込まなくなっている。
「でね、最近まではそうだったんだけど
ついこの前、『何時に駅に行け』とか『〇〇に穴が開くから落ちろ』とか具体的な命令の様な感じになったのよ」
「ちょっと待って、穴に落ちろとか貴方はそれを信じて落ちたの?」
「そう、実際には穴が開くことが解っていたからロープで降りた感じね。」
「俺は、普通に落ちたけど……」
斑鳩が小声でボソッと嘆いている。
「そっか〜、やっぱり突然穴が開いたのに都合よく壁に掴まるとか変だと思ったわ」
「続きは俺が話す。
俺の場合は、穴に落ちたら
『神っぽい存在』がいる世界に行き
落ちた先で2人と協力して3人で攻略しろ的に言われた。『自己治癒(小)』を
『自己治癒(中)』にしてくれて『強固(小)』をくれて、尚且つ
落下先に藁の山を作って貰えた。
その後、数十メートル落下した感じ
でもそれの御蔭で、骨折程度で済んだ感じだった。」
「うっわ〜、それって『神の使徒』確定……
じゃない……」
「大丈夫!一瞬そう思ったけど、本人と言って言いかどうかは解らないけど本人は
『神ではない』って言ってるし『神の使徒』ではないはずだ!」
辻本、瀧山
「「屁理屈ね」」
「ま、まあ…『神の使徒』ではないと言う方向でお願いします。
もう過労死とか本当に勘弁してほしい」
「しょうが無いわね。まだ、教習所まで距離があるし遠回りでもしながら考えましょうか、3人もいたら何か良い案が考えつくかもしれないし」
「お願いします。」
斑鳩と瀧山が頭を下げる。
「斑鳩君が言うのは解るけど、何故貴方まで?」
「さっきも言ったじゃない。『使徒の従者』的な感じになったらワタシのグウタラ生活が終わりを迎えてしまうからよ
3人で協力して倒せとか、メンバーに加えられてる感じに既になってる!」
自分でグウタラ生活とか言ってる……
でも、公務員みたいな講師だから報告義務とかありそうだったけど、大丈夫そうな予感が斑鳩はしてきた。
「取り敢えず『神の使徒』とバレない様にしましょう。さっき私のスキル『神託』が出て来たわ、このまま全て知られてしまったら3人でひたすらダンジョン巡りの日々になるらしいわ」
「最悪だ…」「最悪ね」
「先ず、3人共に落ちたのに助かった理由!これからね!
私は、落ちたとは言わないわ滑り落ちる様にダンジョン内に吸い込まれて入ったと言うは、流石に穴が開いて垂直落下中に壁に捕まったとかは、無理がありすぎるから」
「だよね〜さっき聞いてて嘘っぽかったもの」
「酔っ払いに言われたくないわ!」
「その点ワタシには嘘はないわ、酒を飲みながらスキル発動して身体能力アップ中だったから数十メートル位は余裕だわ
通勤中の飲酒で又怒られる気はするけどね……」
「問題は、俺か………
みんなの目の前で垂直に落下していったから滑り台の様に滑るとかは無理だし……
かと言って、受講生がそんな落下に耐えられる訳がないし……」
「そうね、斑鳩君の落ちて助かった理由が1番難しいわね……」
「無難な所で下が池でしたとかで良いんじゃない?」
「無…難…なのか?」
「無難ではない気がするけどそれしかないわね。下手に考えてもボロが出るだけだわ
酔っ払いの案で行きましょう!」
「一言余計だわ!」
酔っ払いが抗議をしているが、誰も突っ込まない
「しょうが無いか、解った俺は『落ちたけど、下が池みたいな場所で何とか、助かりました』って、事にしておく」
まだ、3人が一緒だった事とボスを倒せた理由も考えないといけない……
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