第31話 ハムスターのお世話
朝からハムスターとごたごたがあったが、時間になったので教習所に向かう
前日と同じで朝は講習、昼からはハグレを倒し、解体講習
その帰り道、斑鳩は佐藤と南條の3人で歩いて駅まで歩いて帰る。
その中でチラっと何か動物飼っているか聞いてみた。
佐藤は、ハグレ以外にも野生動物との争いがあるようで犬を飼っているらしい事が解った。
南條は、一人暮らしで猫を飼っているらしい
斑鳩は、昨日からハムスターを飼うことになったと話した。
成り行きでハムスター飼うことになったと言うと
南條から成り行きでってどういう事なのよっと突っ込まれた。
2人と別れた斑鳩は、駅近くにあるペットショップに向かった。
ガラス自動ドアが開くと、ふわっと動物独特の香りがした。
店内は明るく、鳥の鳴き声や犬や猫の動く音がどこか心地いい。
斑鳩は店員に声をかける。
「すみません、ハムスター用のカリカリと……あと、初心者向けに必要なもの全部ありますか?」
「はい、もちろんです。ハムスターの種類は何ですか?」
孝一は、ハムスターに詳しく無かった。
「え〜と、、、この子と同じ種類です。」
近くのケージ内に丁度いた。ハムスターを指さす。
「キンクマちゃんですね。それではコチラがキンクマちゃん用のペットフードになりますね。」
店員は慣れた動きで棚を案内し、
・ハムスター用フード(通称:カリカリ)
・給水ボトル
・床材
・トイレ用の砂
・お風呂用の砂
・回し車の予備
・軽めのおやつ
などを順に説明していく。
親切な店員は、飼い方の基本的な事も教えてくれた。
「なるほど……結構いるんだな」
斑鳩はカゴに商品を入れながら、ふと自宅のケージを思い浮かべる。
(あいつ……いや、あのハムスター。魔石は食べても腹は膨れないって言ってたよな……)
普通のハムスターより多めに食べそうな気がしたので、フードの大袋も一つ余分に入れた。
店を出る頃には、袋がずっしりと重くなっていた。
斑鳩はため息をつきながら苦笑する。
「……まあ、飼うって決めた以上、ちゃんと面倒みないとな。いやっ強制的に飼う事になったか、、、」
夕焼けに染まった帰り道を、袋を提げてゆっくり歩き出した。
「ただいま〜」
玄関のドアを閉めた瞬間、廊下の奥から母親の声が飛んできた。
「ちょっと、貴方の部屋にいつからハムスターがいるのよ!
さっき洗濯物置きに行ったらビックリしたわよ!」
エプロン姿の母親が眉をひそめてこちらを睨んでいる。
斑鳩孝一は、肩をすくめながら靴を脱いだ。
「あー……えっと、知り合いに渡されてさ。昨日から飼ってるんだよ。」
本当のこと――“気づいたら勝手に召喚されていたハムスター(?)”で、しかも神っぽい存在の差し金なんて言えるわけがない。
言えば本気で病院を紹介されるだろう。
母親はやれやれと首を振りつつも、特に深追いしてこなかった。
「そうなの。まぁ、生き物なんだからちゃんと責任持って世話しなさいよ。
餌とか、買ってきたんでしょうね?」
「う、うん……今、買ってきたところ。」
ペットショップの袋をちらりと持ち上げて見せると、母親は安心したようにため息をついた。
「それならいいわ。あ、夕飯はもう少ししたらできるから、
その前にハムちゃんの面倒みてきなさい。」
「了解。」
そう言いながら、斑鳩は階段を上がっていく。
階段の途中で、ふとペットショップの袋がカサっと鳴った。
(カリカリ、ちゃんと買っといてよね、って偉そうに言ってたけど……
あいつ、絶対普通のハムスターじゃねぇよな……)
今日もこれから、あの“念話ハムスター”との攻防戦が待っている。
斑鳩は溜息をひとつつき、部屋のドアをゆっくりと開けた。




