Prologue
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最強剣士がさらに上の敵に立ち向かうバトルファンタジーです
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「これが決勝戦だ!!すべてが決まる。そんな白熱した試合をご覧あれ!!!」
熱い実況のあと、手拍子が始まった。
「「トゥーウィン!トゥーウィン!」」
手拍子とともに僕の名前がコロシアムに響く。
その手拍子と声援で会場全体が揺れている。四方八方を轟音に囲まれながら鞘から剣を抜いた。
「俺はトゥウィンに10万賭けてるんだからな!」
「僕は☓☓に100万だから!」
熱い声援の中、そんな少年たちの可愛らしい会話が聴こえてくる。
そんな声援も構わず、僕は剣を構えて一点に集中する。
「お前の弱点はお見通しだ」
僕はそう呟き、☓☓の左腕を切りつけた。☓☓の腕に付けた防具が真っ二つに割れる。
☓☓は手に持った武器を落とし、膝をついた。会場が一瞬静まり返る。
「トゥウィン……降参だ。」
☓☓は言いたくなかったとでも言うようにセリフを吐き出した。腕から血がポタポタと落ちている。勝利を祈り、静かに耳をすましていた観客が一斉に沸いた。
「トゥウィンの圧勝だぁあぁああ!!!よって、ルシアカップチャンピオンはアン・トゥーウィン!」
トゥウィンは歓喜の叫びと拍手と歓声と共に、剣を空へ突き上げた。
こうして、僕は世界チャンピオンの称号を手に入れた。つまり、世界最強の剣士になった……はずだったのだ。
だが、これはこの物語の序章に過ぎなかった。上には上がいるようだ。これから、その最強のさらに上に立ち向かって行くところである。
だが、まずはこの世界最強の称号を獲る前の物語を知ってもらいたい。そう、転生して剣士になった経緯を―――