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幼馴染4人組と『再会しても仲良しだよ』と約束したのに、再会しても『ざまぁ』と言い放って俺に馴染んでくれないんですが?  作者: 遥風 かずら


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24.迫りくる双子妹の手 2


「…………くっ」

「凄い硬い! これがナカ兄……じゃなくて、あたるのなんだぁ~」

「素手で触られると意識するから出来ればその辺で……」

「だって凄いよ? こんなに波打ってて、まるで生き物のように――柔らかくもなるんだよね? やってみてよ!」

「力を抜けばすぐに掴めるけど……」


 ――というか、そろそろ朝になってしまう。それなのに恋都は俺の腹筋に興味を示し、小さな手でお腹をずっと触りまくっている。


 かろうじて急所には目もくれなかったから潰されなくて済んだものの、もうすぐ()()時間が訪れてしまう為、その前に恋都の手というか体を起こしてもらう必要がありそう。


「本当だ~! 何で何で? さっきまで掴めなかったのに余った肉が掴めるよ?」

「そりゃあね。それを言うなら恋都だって体の力を抜けばお腹の皮膚をつまめるよ……皮下脂肪ってやつなんだけど」


 俺がそう言うと、恋都は自分のお腹の辺りを手でつまみだした。俺の言うことを素直に聞いてくれるのは恋都のいいところだな。


「ねえねえ、あたる」

「うん?」


 そうかと思えば恋都は気難しい顔をして、


「ボクのお腹もつまんでみてよ!」


 ――などとおかしなことを言い出した。


「えっ? 何で」

「だって触りまくったのはボクだけなんて不公平じゃんか! ボクのお腹も触れてよ!」

「いや、別に気にしなくていいよ」

「い~や! ボクの気が済まない! ボクが一方的にあたるのお腹を触りまくったんだから、あたるもそれをしないとおかしい!」


 純粋というかお子様的というべきか。そろそろ急所が自然と膨らんでしまうし、その前にやるしかないのか。


 恋都は俺の腰の上に膝をついて、恥ずかしげもなくお腹を見せ始めた。馬乗りのようにまたがっていて、位置的にも非常によろしくない気がする。


 なるべく刺激しないように、俺は恋都のお腹にそっと手を置いた。


「む? 今は力を入れてる?」

「へへ~ん! ボクだって腹筋くらい作れるんだぞ! 次は力を抜くから確かめてよ」

「う、うん」


 一体何をしているのかという疑問が浮かぶものの、恋都の言うとおりに手を動かす。


「つまめただろ~?」

「や、柔らかくて冷たい……お腹、冷やしたんじゃ?」

「どうってことないよ。ボクは体温は低い方だし! あたるのお腹は何か凄く熱くてドクドクッって血管とか浮き出てたよね~……あれっ、えっ、な、何……?」

「うん? どうしたの、恋都」

「ボ、ボクのお腹の下に何かいる……? 何か動いてるんだけど」


 これはかなりやばい状態だ。その時が来てしまった。俺の意識とは別に下半身が反応してしまったということになる。


 とりあえず馬乗り状態からどいてもらえば解決するし、そうしてもらおう。


「何もいないんだけどさ、その……そろそろ俺の上からおりようか」

「――あっ……」


 俺の言葉に恋都は何かに気づいたようで、顔を真っ赤にして俺の上から体をずらしておりた。


「…………えーと」

「……あたるはボクに興奮したんだ?」

「え」


 そうじゃないとも言えないし、そうだとも言えない。単なる朝の自然現象と言うべきかどうか。しかし言い訳は通用しなさそう。


「そ、そっかそうか……ボクも"女"として認められているんだ。これならきっと負けない……」

「な、何が?」

「あたるは気にしなくていいことだから! だから、()()を何とかしようよ!」

「――はい?」


 俺の上にまたがっていた恋都から解放されたかと思いきや、恋都の視線と手はまだまだ俺に注がれていてかなり危機的な状況のようだ。


「どうすればいい? どうしようか?」

「ううーん……」

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