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睡眠障害

作者: 葉沢敬一

 最近やたらと眠い。

 朝起きて、食事して、リモート勤務だからそのまま仕事に入り、昼休みに食事して仮眠。仕事中も5分ほど寝てしまう。仕事が終わったら、仮眠して、それから食事、また仮眠して風呂に入って寝る。別に睡眠時間が足りてないわけじゃない。夜は9時間は寝てる。それなのに、仕事中、気絶するように5分ほど寝るの数回。

 夢を見る。別世界で散歩していたり、女性と話していたり。流行の異世界ではない。どうみても日本の現代。ただ、別の人生を送っていることがわかる。スキルとか全然、付与されてなくて、徒歩で階段を上がっていたり、電車に乗る。

 この前は珍しく、食事する夢を見た。味覚を感じる。僕は小さいときから食事に興味がなくて、親から「食べなくて憎たらしい子」とか言われてきた。フロイトは夢は願望を映し出すと言っていたが大嘘だと思う。そのときの食事は素晴らしく美味しかった。

 現実の不味い飯を食べながら、夢が段々とリアルになりつつあるのを感じた。

 現実が徐々に、アンリアルになりつつある。目覚めてもぼうっとして、コーヒーをがぶ飲みする。そうすると、手触りが現実感を増し、ようやく仕事とかできるようになる。

 しかし、夢のことを考えることが増えた。バスに乗っていて、病院まで行く夢。その夢の中で、凄く眠いということを医者に訴えかけている。

 医者はふんふんと話を聞き、

「お薬を処方しましょう。目が覚める薬です。ただし用量を守ってくださいね」

 10分話しただけで医者は薬を処方し、診察室を追い出された。病名は教えてくれなかった。どうも精神科は病名を教えたがらないらしい。

 夢の中で調剤薬局で薬を買い、家に帰って飲む。

 途端に、現実の僕がぼうっとし始め、眠くなる。夢を見る。

 夢の中では何の仕事をしているのかわからない。無職のようだ。仕事している場面とか見たことがない。まあ、夢の中でまで仕事していたくはないが。

 ふと気がつく、僕は二つの人生送っていて、眠ると切り替わっているのではないかと。

 向こうの薬が効いているのか、こっちが寝る時間が増えた。仕事に差し障りがあって、上司から電話が掛かって来て怒鳴られた。成果が出てないからだ。

 エナジードリンク買ってきて飲む。眠くなる時間が減る。代わりに心臓がドキドキするようになってきた。調べたら、エナジードリンク飲みすぎるとそうなるらしい。パニック障害の原因の一つだと。

 夢の中では薬が効かないとぼやいている僕が居る。

 これは戦争だ。一方がもう片方を飲み込もうとしている。お互いに眠らないようにしようとしている。

 ただ、相手のことが羨ましい。彼女がいて、僕みたいなハードワークしなくとも生活できているようだ。クソッ、こんなに働いているのに辛い目に遭ってる僕がバカみたいじゃないか。

 戦いに疲れた僕は、徐々に白旗を揚げ、寝るようになった。夢の中の僕は割と幸せそうだ。時々現れる恋人は、優しくて魅力的。僕の好みだ。

 どちらが現実かわからなくなった。両方ともわからないだろう。

 これ僕が自殺したら向こうに行ったっきりになるのか? でも、向こうでは眠れなくなってしまったらそれはそれで問題だ。

 仕事先に睡眠障害として話して仕事を調節してもらうことした。そうしているウチに僕の方でも彼女ができて、向こう側と似たような生活になってきた。

 同期がとれたようだ。

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