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魔法少女小金井

作者: ケロタ

ちょっと甘酸っぱい男子高校生の日常です。

作者は女なので男子高校生の生態というものがよくわかりませんが、こんな感じに書いてみました。

楽しんでいってください。

 俺の名前は小金井篤宏。どこにでもいる普通の男子高校生だ。決して根暗で、友達が1人もいないという訳ではない。悪魔でも普通の男子高校生だ。

 しかし、俺には誰にも言えない秘密がある。それは、俺が魔法少女だという事だ。俺が魔法少女になったのには色々深ーい理由があるが、それはまたの機会に話す事にしよう。何故なら俺は今、超絶忙しいのだ。今日も今日とて悪事をしている輩がいないか放課後の校舎を見回り中だからである。

 今日は珍しく平和だなと思い、校舎の裏庭を歩いていると、何やら怪しげな声が聞こえた。俺はバレないように物音を立てず、声の主たちの方へ近づいて行った。そこには、いつも一緒につるんでいる4人組のいわゆる不良と呼ばれる生徒達と、隣のクラスの山城君がいたのだ。明らかに4対1という感じだ。暫く様子を見ていると(決して足が震えているとかではない。決して。)

「お前、前髪で顔隠れて何考えてるか分かんねーし、キモいんだよ!」と、4人組の1人不良Aが、大声で叫びながら山城君に殴りかかっていった。

「やめるんだ!不良達!弱い者イジメはこの俺が許さない。」

 気がつくと俺は、不良達と山城君の間に飛び出していた。急に俺が飛び出した事により、不良Aの動きが止まった。

「誰だこいつ?」不良Aが問う。

「こいつアレですよ。学校で絶対に関わりたくない男、小金井篤宏です。」

 不良Bが俺の名を口にした。何故俺の事を知っているんだ。記憶から決してくれ。

「あー、あの小金井君ね。初めて見るわ。」

やめるんだ!不良C。面白いオモチャを見るような目で俺を見るな!不良Dに至っては、この騒動に元々興味がないのかボーッと空を見上げている。

「山城君をイジメるな!」

 再び俺は口を開いた。

「その山城君なんだけど、いつの間にか逃げちゃったみたいだよ。」

 不良Cが親切にも教えてくれた。

「えっ?」

 俺は後ろを振り向いたが確かに山城君の姿は見当たらない。この状況で逃げれるなんて恐るべし山城君。 

気まずい空気が俺と不良達の間に流れる。

「あーっと、山城君がいなくなってしまった事だし、問題は解決!という事で俺はここで失礼させて頂きます。」

 この状況はまずいと思い早口で不良達に告げ退散しようとしたが、ガシッと右腕を不良Aに掴まれてしまった。

「小金井さんとやら、どう落とし前つけてくれるんだ!ああ!」

 不良Aが鬼の様な怖い顔で俺に言う。

「落とし前と言われましても・・・ぐふっ!!」

俺が「どうしようもないですよ。」と言おうとする前に、不良Aが俺の顔を殴ってきた。そこからは、ひたすらボコボコにされていた。俺は亀になる呪文を発動し、殴るのが終わるまで体を亀の様に丸めていた。時に魔法少女と言うのは大変な仕事である。

 俺はどうやら暫くの間気絶していたらしい。気がつくと不良達の姿はどこにもなかった。地面に仰向けになって、暗くなりつつある空をボーッと眺めていると、足音が1つこちらに向かって近づいてきた。不良の1人が殴り足らず戻ってきたのかと思いギュッと目を瞑った。

「ごめんね。俺のせいで。」

 頭上から声が聞こえた。不良達の声ではなかったので、俺は目を開けて声の主を確認する。そこには、逃げたはずの山城君が俺の頭上に立っていたのだ。

「逃げたとはいえ、心配になって戻って来たんだ。こんなにボコボコにされているとは思わなくて。本当にごめん。」

 申し訳なさそうに頭を下げる山城君。

「いいんだ。気にしないでくれ。元々、割って入ったのは俺の責任だし自業自得さ!それに、俺は魔法少女なのだから困っている人を助けるのは至極当然の事さ!」

 俺は満面の笑みを浮かべて、山城君にそう言った。

「その魔法少女って一体なんなの?」

「おー、魔法少女に興味があるのかい?ぜひ一緒に・・・。」

「魔法少女はやらないけど、お詫びとして君の願いを1つだけ聞くよ。」

 勧誘は速攻で断られてしまった。残念だ。でも、俺の願いを1つだけ聞くって一体なんだろう?

「俺の願い?」

「そっ!君の願い。」

 暫く俺は考え込んだ。そしてある言葉がふと頭の中に浮かんだ。

「俺と友達になって下さい。」




                 ー完ー



最後まで読んで頂きありがとうございます。

誰しも仮面を被ると素の自分にはできないことができたりすることがありますよね。

私もそんな経験をしたことがあります。

ビラ配りをしていた時なのですが、まぁ、私ケロタ、人見知りでして、とてもじゃないですけど他人様に声をかける勇気などでず、絶望に打ちひしがれてました。ですが、こう、私の心にフィルターをかけたのですね。「お前は超一流のビラ配ラーだ」って。そしたら、ホント嘘みたいな話ですが、配れたんですよ!!

えぇ、えぇ!感動しました。人見知りが他人様にビラを配れたと!!嬉しかったですね。

まぁ、何が言いたいかというと、別に特にないのですが、こういう事が出来たよという報告をば。

それでは、また。

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