表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/22

『ものがたり』




たとえば卵が結局のところマルハジキである様に、わたくしは公園で死ぬと思う。


牙。


そうね循環小数の循環節である様な横断歩道は屍蝋を思わせてわたくしは其れを靴で踏んであるいた。


公園には、少年や少女がいて、情愛を発明していたか、または発明しそこねていた。


太陽が路面よりひくく、屍蝋よりひくい位置で神の眼をひらいていた。此れは形而上的、星気的表現ね。博愛はなによりもひくいから。


そうだ、噴水があるせいかな。


牙、みずの牙は硬くならず柔らかいままに軟化され脊梁をぬかれた奴隷みたいに散って、しかも死すら禁じられた生きもの、しかも思考すら禁じられた生きもの、の様に空中に舞っていること。


牙。


それら牙が悲嘆の方向にスイッチをいれて、だからエジプト神話のオシリスが溺死する現場に立ち会っているかにかんじられた。


マルハジキされた。


マルハジキというのは丸剥がれにされた皮膚や、丸溢ぼれしていく緊満の萎縮、といったかんかくを込めた造語だけれど、この、マル、という指小辞は良いよね、肉体性があるから。


つまるとこ、マルハジキやねん。


牙。それから牙。牙や、牙。


其の森。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ