99.予行練習
さて、遂に99話までやって参りました!
進み具合的にもう99話なの!?って感じがするかもしれませんが、
作者も同じ気持ちなので、皆さんの感覚は正常でございます(笑)
そんなことはさておき、本編へどうぞ!!
ということで本日は、予行練習として、日暮れまで弓矢・魔法部隊には、人間たちには気付かれないように、モンスターの相手をしてもらうことになった。
人間たちに気付かれないようにやるのは、何らかのトラブルが起こってしまい、面倒な事態に発展するのを防ぐためだ。
みんながみんな、俺たちクォーツ族のことを理解してくれるわけではないからね。
そんなわけで、秘密の作戦がスタートしたのだった。
今回、見付かってはいけないということなので、人間たちとは一定距離離れたところから、彼らに近づこうと森の奥側から進んでくるモンスターを、弓矢や魔法を使い数を減らしていく。
さすがに離れているとはいえど、察知されなくもないほどの距離ではあるので、人数は少人数となっている。
今日はあくまでも予行練習で本番は明日なので、これでも問題ないだろう。
各々、決められた布陣で森の木の上の配置場所で、狙撃の準備を進めている。
本番当日の明日もそうだが、特に今日なんて、へたな所に飛ばして、仲間や人間たちに被弾させてしまったとあれば、たまったものではない。
それが我々クォーツが放ったものと知れたら、とんでもない事態に発展してしまう可能性がある。
だから準備は念入りに行わせている。
弓の射る向きや角度、強さや、魔法を打つ強さや種類、角度まで、全て念入りに調整する。
そして、やがてその調整も終わり、いよいよ予行練習がスタートとなった。
「よし! 撃ち方始め!!」
ソンチョーの威勢のいい掛け声とともに、木の上から次々と、地上にいるモンスターたちに向かって矢や魔法が放たれていく。
密集していることと、頭上からの攻撃とあって、モンスターたちに避ける術はなく、次々とバタバタモンスターたちが倒れていく。
だが、さすがは数の暴力で攻め立てるモンスターたちだ。
倒れた傍から、次々と後ろのモンスターが前進していき、密集隊形を常に維持していく。
「うーん、もう少し連れてくるべきだったかなぁ・・・。」
ソンチョーがぼやいている。
実際、今日は予行練習ということだったので、弓矢・魔法部隊の人数は、本来の1/4も居ないような人数である。
なので連れてこようと思えば、まだまだ連れてこれたのだが、まあ、今日が本番というわけではないし、そこでもっと大人数で押し寄せていて、もし人間たちに見付かってしまったらどうなっていただろう?
そこを考えれば、最善の選択であったと自分は思うのだがね。
そんなわけで、第二波攻撃が合図とともにスタートする。
第一波攻撃のときと同様の状態が繰り返され、モンスターたちを倒していくのだが、やはり出来た隙間はすぐに埋められてしまう。
なんだか、ぜんぜん倒した気にならないのだが、実際は少しづつではあるが、着実にモンスターたちの数は減らせているはずだ。
あまりその点を気にしすぎていると、きっといつか気が滅入ってしまうだろうから、そういうことはあまり考えないようにしないとね。
俺たちは再び、何度も何度も矢を、魔法を放ち、モンスターたちの数を減らしながら、ここはこうやるべきだとか、こうやって狙った方がいいだとか、各々コツを掴みながら攻撃を続ける。
うんうん、これは明日がどうなるか楽しみだな。
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それでは次話もお楽しみに!