表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/179

92.ババ抜き

 金曜日だね。

 今週も今日までよく頑張りました!


 あと半日、がんばろー!!


 では、本編へどうぞ!!


 この後僕もババ抜きに参戦して、僕、ハシュードさん、カイト、エイムくん、ラスカくんの5人で、眠くなるまでババ抜きをしていた。


 こうやって一緒にやると、こんなにカイトが負け続ける理由が分かったんだ。


 だって、カイトがジョーカーのカードを引いてしまった時に、明らかに不機嫌そうな顔をするんだ。


 そして、カイトがジョーカーのカードを持っている状態で、引く次の人がジョーカーを引きそうになると、凄くニヤニヤするんだよね。


 それで、それに気が付いたからか、そのカードをやめて別のカードを引かれてしまうんだ。


 つまり、とんでもなく顔に出ちゃうってわけなんだよね。


 さすがに可哀想で、そのことを教えてあげたんだ。


 だって、トランプを嫌いになられたら、今後一緒に遊べなくなっちゃうからね。


 そうなっちゃうのはイヤだからね。


 そうして教えてあげた後は、顔に出さないように頑張って頑張って頑張っていたんだ。


 なんだかそれが、逆に変顔でもしているかのようで、とっても面白かったんだけどね。


 まあ結局、なんだかんだでそうしたら勝てるようになってきていたから、ひとまずトランプを嫌いにならずにいてくれるようだ。


 よかったよかった!



 トランプを堪能した僕たちは、その後それぞれの部屋へ戻って寝る事にしたんだ。


 僕が寝ようと思ってベッドに転がると、ハシュードさんが話し掛けてきた。


 「あれトランプって言うんだっけ? どこで知ったんだい、あんな面白いもの。」


 「えっとえっと、なんだか昔、あんな感じのをやった事があるような記憶があって・・・。」


 僕はまだ、転生者だってことは話していないんだ。


 別に話してもいいとは思うんだけど、何だか今打ち明けるのは、ちょっと違うかなぁと思ったので、濁し濁しでそう答えたんだ。


 大まかに見てしまえば、昔やったことがあるっていうのは、間違いじゃないからね。


 また転生者であることは、機会を見て話そうとは思っているんだよ。


 すると、少し考えた後、ハシュードさんが納得してくれたみたいだ。


 「そうなんだね。 昔かぁ、どこなんだろうなぁハルトくんの故郷は。 見つけてあげたいんだけれど、トランプって初めて見たし、聞いたのも初めてだからゴメンね。」


 不審に思っているのかなって心配しちゃったけれど、そういうことを考えてくれていたんだね。


 ハシュードさんのこの優しさに、僕は何だか申し訳ない気持ちでいっぱいだよ。


 「い、いえ。 大丈夫ですよ。 それよりも、トランプどうでしたか??」


 僕は話題を変えて、トランプの感想を聞いてみた。


 「うん、とっても面白いねこれ! さっきやったのはババ抜きって言うんだよね? これ、他にも色々な遊びができそうな気がするんだけど、どうかな?」


 いい所に気が付いたみたいだね!


 「そうなんですよ! 他にもいくつも遊び方はあるんです!!」


 そう言って再びトランプを取り出すと、大富豪を教えてみた。


 きっとこういう頭を使うのも、ハシュードさんならできそうだと思ったからね。


 それを教えていると、カイトも見に来たんだけど、早々に退場していっていた。


 ちょっとこれは、カイトにはまだ早いみたいだね。


 カイトとは正反対に、ハシュードさんは直ぐに仕組みを理解してくれた。


 「おお! これは面白いし、勉学にもいいかもしれないね! 教育レベル向上に打ってつけだぞ!!」


 そこですか!? 教育相かなにかですかハシュードさん!!


 よくよく聞くと、ハシュードさんから見ると住民の数学とかのレベルって結構低いらしいんだよね。


 それを逆手に取って、騙したりしている商人もチラホラいるみたいなんだ。


 ハシュードさんにはそれをどうすることも出来なくて、同じ商人として不甲斐なさを感じていたみたいなんだ。


 前の世界でも確かに、日本ではなかったけれど、海外に行くとお釣りのごまかしとか、値段の計算が違ったりとかって聞くからね。


 そういうのがこの世界にもあるってことなんだね。


 何はともあれ、ハシュードさんの悩みを解決してあげることができるかもしれないってことだよね。


 これは僕にとっては、僕を拾ってくれたハシュードさんへの恩返しが出来るってことにつながるんだよね!


 よし、それなら僕も頑張らなくちゃね!!


 そう思えた瞬間だったんだ。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 作品が気に入って頂けたら、ブックマーク、感想、評価をお願い致します。

 ブックマーク、感想、評価を頂けますと励みになります。


 評価ボタンは、本作最新話の最下部に設置されておりますので、宜しくお願い致します。


 それでは次話もお楽しみに!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ