63.村人クォーツたち
昨日で小説を投稿し始めてから丸2ヶ月だったようです。
早いものです!
今日も明日も明後日も、その先も、これからも、応援して下さる、読んでくださる皆さんがいるからこそ、頑張る事ができます!
ありがとう!!
では本編へどうぞ!!
「まあ、という事でだ。 お前たち、出てきても大丈夫だぞ。 こやつらは俺たちを襲いわせんからな。」
ソンチョーさんが、家の中で様子をうかがっていた村人クォーツたちに声を掛ける。
すると、ワーーー!!!っという嬉しそうな声と共に、家々から村人クォーツたちが姿を現した。
やはりみんな、普通のクォーツだ。
ただそこには、人間の様に女性もいれば、子供だっている。
もちろん、老人のクォーツたちもね。
だが、数がとにかく凄い。
100人? いや、200人以上はいるだろう。
もう、村という枠組みで呼ぶには無理があるかもしれない。
もし僕たちが勘違いして、ソンチョーさんに危害を加えてしまっていたとしたら、この大人数に飲み込まれて、確実に亡き者となっていただろうよ。
早まらなくて、本当に良かったよ。
今僕たちがいるのは、村の入り口部分なんだけど、コンサート会場か何かの様に、石畳の道が出てきたクォーツたちで埋まってしまった。
「ふーん、背が高い人からは、こういう景色が見えるんだね。」
まさしくこの状況は、僕が背が高くなったような感覚に陥ってしまう。
この状況では何をどうする事も出来ないので、ソンチョーさんが先頭になって道を開いてくれて、その後ろを僕たちが歩いていき、村の中心にあるという広場まで移動する。
その広場には、少し歩いたら着いてしまった。
特に何かあるわけでもないが、家々が立ち並ぶ村の中では数少ない開けた場所だ。
僕たちも、村人たちも、全員がその広場に収まる事ができた。
随分と余裕の持った設計だね。
そして、その広場の目の前には、ソンチョーさんの自宅である、大豪邸の御屋敷が建てられている。
ただ、僕たちからしたら、ちょっとサイズが小さいかもしれないね。
でも、見るからにかなり立派な造りや装飾の御屋敷だ。
そして、周囲を見渡してみると、たくさんの家々が立ち並んでいる様子がよく見える。
さらに驚くべきは、その見渡している時に発見したあるものである。
それは、なんと、畑である!!
畑が村の敷地の中に、いくつもあるのだ。
マジか・・・・、クォーツってモンスターだけど、農業もできるのか。
もうまさに、人間と同様の生活をする、小人族みたいなものですよ。
僕は驚いて声に出てしまった。
「は、畑が!? 畑があるじゃないですか!? あれ、畑で間違いないですよね??」
その率直な疑問に、ソンチョーさんや村のみんなが答えてくれる。
「そのとおりさ、あれは畑で間違いないよ。」
「あっちに見えるのは、俺っちの畑さ。 ソンチョーさんのおかげで畑で作物を育てられることを知ったから、かなり良い生活が送れるようになったよ。」
「あ、ずるい!! あっちは僕のうちの畑だよ。 お父さんとお母さんで協力して作物を育てているんだ! 僕も時々手伝うんだよ!」
ザワザワザワザワ・・・
うん、みんな一斉に喋るものだから、何を言っているのかを聞き取るだけでもとっても大変なんだ。
だって、僕は聖徳太子さんじゃないしね。
ちなみに、聞き取れた声の中から聞こええてきた事から察するに、どうやら畑というものを村人たちに教えたのは、ソンチョーさんらしいんだ。
物知りで頭がきれる人だなとは思っていたけれど、モンスターにとっては考えつかないであろうものまで考えちゃうなんて、ほんとにソンチョーさんって何者なんだろうね?
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