47.責められるソー爺
もうすぐ50話です!!
早い!!
「おお、遅くなって悪かったなぁ。」
「というか早すぎじゃわ。 お主らが来た時には、わしゃまだ寝てたぞい。」
「みんな早起き何だなぁ。 若いもんは朝から元気で羨ましいよ。」
そんな世間話を10分位した後、ようやく本題に移った。
「ゴホンッ! すまんすまん、話に夢中になってしまっておった。」
「結構しゃべってたな。 たまにはこういうのもいいよな。」
「では、本題に移りましょう。 ソー爺、お願いします。」
「では、今日の予定に移ろうかのぉ。 今日は昨日行ってもらった森の、さらに奥部、中腹部分を調査してもらおうと思っておる。」
「中腹だぜ! 腕が鳴るなぁ!」
門番組はやる気十分の様だ。
「それでじゃが、森の中腹部分では、浅い部分よりもモンスターは強くなっておる。 なので、油断はせずに調査にあたってもらいたい。 特に、はしゃいでおる門番の衆、分かっておると思うが、念をさしておくぞ。」
「分かってますってソー爺。 森の恐ろしさは、昔痛いほど味わってますんで。」
「ならよいぞ。 ハルトくん、エイムくん、ラスカくん。 君らは森の中腹に入るのは初めてじゃったかな?」
「はい、初めてです。」
「うむ。 他の者から聞いておるかもしれぬが、危険度は浅い部分と比べると上がっておる。 くれぐれも単独行動したりはしないで、みんなで固まって調査に当たる事じゃぞ。」
「はい、分かりました!」
「それとじゃ、もし怪我でもしたらこれを塗りなさい。」
ソーグさんはそう言って、塗り薬の様な物を手渡してくれた。
「ありがとうございます。 これは??」
「説明がまだじゃったのぉ。 これはのぉ、お前さんたちポーションは使った事はあるかのぉ?」
「はい、僕はつい先日の北の森の件で。」
「僕もエイムも前に使った事はあります。」
「そうか、なら話が早いのぉ。 ポーションは液体じゃろう。 じゃから、基本は飲んで使用するものじゃ。 まあ、振りかけても効果はあるがのぉ、この使い方は余分に使ってしまったりして、なかなかもったいないじゃろ?」
「そうですね。」
「そこでじゃ。 内側からでなく、外側から治したい場合。 まあ、外傷を治したい場合じゃのぉ。 それ専用に作ってみたのがこれなんじゃ。 これなら患部に的確に塗れるから、余分にこぼしたりもせずに、少しでも無駄にすることはないんじゃ。」
「ほう、なかなかいいもんあるじゃないの。 こんなもん、いつ作ってたんだよソー爺は? いっつも忙しいって言って、書類に目を通してくれないくせに。」
ロードさんが尋ねる。
「それは・・・じゃのう。 ゴホゴホ、ま、まぁそれは良いとして・・・、ほれ、お主らにもやるから他のもんには黙っておくんじゃ。」
「まあ、そういうならいいけどよ~、書類ぐらい目を通してくださいよ、ほんと。」
「それはすまんかったのじゃ。 あまりにも研究が面白すぎてのぉ。」
「いつもそう言ってるじゃないですかソー爺は。」
「ま、まぁそれはホントにすまんかったから。」
あ、あのこれ、今日の調査の説明じゃないんでしょうか?
まあ、これは心の中で言っておいただけなんだけどね。
なんだか、このソーグさんと門番組とのやり取りがホンワリしていて、ほっこりしたからね。
実際、モンスターが強いっていうからちょっと緊張していたんだけど、これで変に力まないで出来そうだしね。
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