39.いざ森へ!
遂に冬休みが終わってしまいました・・・。
イヤだぁ、仕事行きたくない~(泣)
まぁ、頑張りましょうね!
一行はギルドから出て、森に向かい歩き始めた。
各々話しながら親交を深めつつ、歩みを進める。
話していると、どうやらエイムくんとラスカくんは幼なじみで、僕と同じ18歳だそうだ。
早速、同い年という事で話しが弾み、仲良くなれた。
そうこうしていると、僕たちは森の入り口に辿り着いた。
「さぁ、早速森に入るわけだが、各々ここからは気を引き締めるんだぞ。 まず配置だが、近接組が前方、中盤が魔法組、後部が遠距離組としよう。」
「分かりました。」
「了解です。」
実はこの配置、結構考えられているんだ。
普通は弓なんかの遠距離武器は、遠いほど威力は落ちるので、中盤に来ることが多いんだけども、今回最後尾になったのは、モンスターが大量発生していた場合、モンスターに囲まれたときに、魔法組が魔力を使い切ってしまって脱力してしまったら、後ろからモンスターに襲われちゃうんだよね。
そうなると本当に危ないし総崩れになってしまうから、遠距離組を最後尾にしてその事態を防ぐ意味があるんだよね。
なので、今回の配置はカイトとハシュードさん、エイムくん、ロードさんと門番の人1人が前方で、僕とラスカくんが中盤、門番の人2人が最後尾となった。
ではいよいよ森へ足を踏み入れる。
今はもう、みんな真剣そのものだ。
森へ入ってしばらく進むと、どんな姿かを絵で描いてもらった時に見たハクドリそのものが、そこに3匹いたのだった。
ハクドリは一見するとニワトリに似ているものの、ニワトリと違い空を飛ぶ事ができるので、ここは魔法組と遠距離組の土壌で近接組には向かないモンスターだ。
ただ、もしもの時のために魔力を温存しないといけないので、ここは遠距離組にお任せする。
息を潜め、弓を構える遠距離組。
弦を引き、狙いを定め引き具合や向きを調整し、2人で合図を取り合いタイミングを合わせて矢を放った。
矢って飛ぶのこんなに早かったんだね。
目にもとまらぬ速さで、というか僕の目が追い切れなかったぐらいの速さで矢が飛んでいき、ハクドリ2匹の頭を直撃した。
その一撃で2匹のハクドリは絶命したのだった。
残りの1匹は、この出来事にビックリして、空高く飛んでどこかへ逃げてしまった。
まあ、調査という名目だから、わざわざ全部のモンスターを倒す必要もないので、そこまで追う事はしない。
倒したハクドリの元に駆け寄り、倒し切れているかの確認をし、矢を回収、そうしたらそのハクドリを、ハシュードさんの元へと持って行く遠距離組の2人。
それを不思議そうに眺めているエイムくんとラスカくん。
そうしたら、2人が持ってきたハクドリをアイテムボックスに収納するハシュードさん。
知っているからそう言えるけど、実際は、瞬間ハクドリが消えてしまったように目に映る。
それを見て、初めてみるから仕方ないだろうね。
「ん!? あ・・・ええ!?」
「あ・・・れ?? ええ!?」
と驚きの声を上げるエイムくんとラスカくん。
「ゴメン、言ってなかったよね。 アイテムボックスを持っているんだよ俺。 だから、ハクドリはそこに収納されただけだから。」
収納されただけだから、じゃないよねホント。
目の前で突然、ハクドリの亡骸が消えてしまうんだもん。
という事で、エイムくんとラスカくんは、しばらく何が何だか理解できずに、しばらく呆然としていたんだ。
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それでは次話もお楽しみに!