37.朝ののどかなひと時
お正月、遂に終わってしまいましたね。
ですが、本作はまだまだ、まだまだ続きます!
お楽しみに!!
翌日、僕たちはお昼前まで寝てしまっていたようで、宿屋のマコトさんに起こしてもらった。
「皆さん、もうお昼前ですが寝ちゃっていて大丈夫なんですか? 今日は大変な任務があるんじゃないんですか?」
若干、ムスッとした顔でそう言われた。
そんな顔しても、昨日あんな目にあったんだからしょうがないじゃないかー!!
まあ、そんな事は言葉に出さず胸の内に留めておいて、素直に起きる事にする。
その時にマコトさんに、起こしてくれた感謝を満面の笑みでするのを忘れない。
「ありがとっマコトさん!」
マコトさんの頬が赤く染まっていく。
おいマコトさん! 君は女子か何かなのか!?
まあ、そんなマコトさんは置いておいて、寝起きの悪いカイトを起こす。
ちなみにこの時、ハシュードさんは僕と共に目を覚ましていたので、起こすのは省略だ。
が、カイトが中々起きてくれない。
どんだけ寝起き悪いんだよ!?
もうしょうがないので、頬をつねって体を強制的に起床させる。
「痛いっ!? 分かった、分かったからぁ、ハルトくぅん、その手、そろそろやめてくれないかな??」
「あ、ごめんカイト。 中々起きないもんだからつねったはいいけど、何だか楽しくなってきちゃってねぇ。」
「楽しくなってきちゃってじゃないよもう。」
朝からそんなやり取りをしていたので、目がパッチリと覚めたようだ。
そんなこんなでちょっとした朝食?を食べると、支度をして冒険者ギルドへと向かった。
カイトは、まだ少し眠たそうだ。
あのタイミングで起こしてくれたマコトさんには、ほんとに感謝だなぁ。
もう太陽は、ちょうどお昼を示す頂点にいるのだから。
宿からしばらく歩き、僕たちは冒険者ギルドへと到着した。
カランカランッ
「あ! 皆さんじゃないですか! おはようございます!」
「おはよう、サリーさん。」
「おはようございます。」
「おはよう。」
各々朝の挨拶をする。
もうお昼ではあるが、まあそこはあまり気にしない。
「ハルトくん、昨日はゆっくり休めた??」
「はい! サリーさんが持ってきてくれたポーションを少し使ったら、傷ついた部分の痛みが和らいだので、うなされずに、グッスリと眠れましたよ!」
「そう! それはよかったわ。 そうだ、他の人たちを呼んでくるから、今日は昨日の向かいの部屋に入って待っていてもらってもいい?」
「分かりました!」
そういう事なので僕たちは、昨日6人で話していた向かい側の部屋に入った。
「昨日の部屋よりも随分と大きな部屋だなぁ。 カイトくん、本当にこの部屋であっているのかねぇ?」
「言われた通りだとあっていると思いますよ。 というか、僕に聞かれても分かりませんよ!」
「そうだったそうだった。 ハハハハハ!」
いや、僕ここの職員さんじゃないからね、ハシュードさん。
「なあハルト、俺、自信ないよお。 大丈夫だろうか?」
珍しい、カイトがこんなに弱気になるなんて。
「大丈夫だよ! その証拠にこうやって昨日、あんな死地を生きて帰ってきたんだから! きっと、大丈夫。」
まあ実際のところ、もし森全体があんな風になっていたら、どうなるか分からない。
僕だって昨日のこと、結構堪えてるんだからね。
でも、今そんな心配ばかりしても、しょうがないからね。
だから今は、とにかく頑張ろうと思うしかないと、そう思うんだよ。
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それでは次話もお楽しみに!