34.異常事態のギルドへの報告
皆さん、新年明けましておめでとうございます!
2020年本年も、皆さんに沢山の楽しみを届けられればと思います。
本年もよろしくお願い致します!
森から脱し、追いかけてきたモンスターの大群に囲まれながらも、ロードさんをはじめとした門番の人たちの助勢により、窮地を脱した僕たち。
少しの間その場で休んだ僕たちは、冒険者ギルドへと向かい歩き始めた。
カイトはさすが、先輩冒険者だけあり、疲れは見えるが普通に歩いている。
ただやはり、ハシュードさんは力尽きたかのようにヨロヨロなので、ロードさんに支えられながら歩いている。
ともいえ僕も、疲労と魔力渇水寸前の状態なので、同じように門番の人に支えられているのだが。
この様な状況なので、通常の2倍くらいの時間を掛けて冒険者ギルドへと辿り着いた僕たち一行。
中へ入り、応接用の部屋に連れていかれ、椅子に座らせてもらう。
しばらくして、その机を挟んだ向こう側に、受付係で僕たちの担当らしいサリーさん、門番代表でロードさん、そして、偉い人そうな人の3人が座った。
「この2人のことは知っておるようじゃな? わしは、このギルドの支部長で、この村の村長もしておるソーグじゃ。 みんなからはソー爺とか呼ばれておるから、そうやって気軽に呼んでくれて構わんぞ。」
「初めまして、俺はハシュードといいます。 商人をしています。 それと、こちらが弟で冒険者のカイト、こちらが同じく冒険者のハルトといいます。 よろしくお願いします。」
「カイトです。 よろしくお願いします。」
「ハルトといいます。 よろしくお願いします。」
「ふむ、ハシュードさんにカイトくん、それにハルトくんじゃな。 よろしく頼むよ。 それでじゃ、森が凄い事になっているようじゃが、詳しく聞かせてくれるかな?」
「はい、俺たちは受けた依頼のハクドリとフクロテイガーを狩るために、村の北の森に入って行きました。」
「ふむ。 北の森じゃな。 続けておくれ。」
「はい。 そうして森の奥へ向かいながら、襲い来る多くのモンスターを倒していったのですが、さらに奥へ向かうと、かなりのモンスターに囲まれる様になり始めました。」
「ほう。」
「そこで、俺たちはこの辺りで囲んでいるモンスター達を倒しておかないと、後々苦労すると思い倒していったのですが、倒しても倒しても、次から次に増えゆくモンスターに対処しきれず、撤退をすることにしました。」
「そうじゃったんじゃなぁ。」
「ただ、撤退しながらもモンスターの相手をしながらだったもので、ご覧の様なボロボロな状態になってしまったというわけです。 そして、何とか森を抜けたところで再び向き直ると、追って来たモンスターが20匹ほど居て、そこにロード達が助けに来てくれたんです。」
「大変じゃったなぁ、よく生きて戻ってきてくれた。 ロード、お前さん達もよくやってくれた。」
「いえ、ちょうど騒ぎが聞こえたので行ってみたら、大変な事になっていたので。」
「それで、居たモンスターはどんなじゃった?」
「大体が、イェノットやビーデルラスカ、カラックやフクロオオカミばかりでした。」
「高ランクの強いモンスターはいなかったかい?」
「高ランクは見かけませんでしたね。 ほとんど低ランクのモンスターばかりでした。」
「そうじゃったか、心配は当たらんかったようでよかったよかった。」
「心配ですか?」
「モンスターの大量発生かもしれんと聞いていたものでのぉ。 じゃが、低ランクのモンスターってことじゃから、その点は違いそうじゃからなぁ。」
「そうでしたか。 恐らく、大量発生だったら俺らだけだと生きて帰ってこれなかったでしょうしね。」
「そうじゃサリー。 最近北の森に入った冒険者がおるか調べて来てくれ。 それまで雑談でもしながら待っておるから。」
「はいソー爺。 調べて参りますね。」
そう言って、サリーさんは部屋を出て行った。
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