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21.ランクアップ

 本作の文字数が、この21話目で30,000文字を突破しました!

 これからも、どんどんどんどん書いていきますので、応援よろしくお願いします!

 焼き鳥と焼モンスターの串を食べた2人は、冒険者ギルドに向かって再び歩き始めた。


 モンスターの肉は一体全体どんなかと思ったけど、思いのほか、かなり美味しかった。


 さて、ギルドに向かいながら、僕はハシュードさんに尋ねる。


 「ハシュードさん、幾ら仲間になったからっていっても、宿代からさっきの焼串代から、何から何まで払ってもらってすいません。」


 「ん? いいよいいよ、そんなの気にしなくて。 元々2人しかいなかった商隊だから規模こそ小さいけど、銭だけは沢山あるから。」


 「そうは言っても・・・。」


 「そういうとこ、ちゃんとしてるんだね。 じゃあ、こう考えよう。 あれは、道中に盗賊から守ってくれたり、火の魔法で色々としてくれたお礼だと、そう考えれば良いんじゃないか? まあ、お互い助け合うってもんが仲間だろう。 だから、そういう所はあんまり深く考えなさんな!」


 「そうですね!はい!」


 何だか、心の中のモヤモヤが消えた気がした。



 それから程なくして、僕たちは冒険者ギルドに到着した。


 冒険者ギルドに入ると買い取りカウンターへ向かう。


 買い取りカウンターへ着くと、受付の人に買い取り依頼していた件を伝え、冒険者カードを見せる。


 この世界では、冒険者カードが番号札とかそういうのの代わりにもなるらしい。



 「あ、昼間のビックウルフの人かい。 終わってるよ、ちょっと待っといてな。」


 そういうと、職員さんは中の方に入って行き、少しして戻ってきた。


 ビックウルフの人、そう職員の人に認知されていたのか、僕は・・・。



 そんな事はまあいいとしよう。



 後ろには、別の職員さんが木箱を持っていた。


 「まず、これが欲しいと言っていた肉の部分だよ。 重いだろ? カウンターの上に置いて下がっていいぞ。」


 そう言われると、木箱を持っていた職員さんは、木箱をカウンターの上に置いて、一礼して下がっていった。


 「結構重いから気をつけてな。」


 「はい!」


 「では、本題に移ろう。 今回のビックウルフの買い取り部位だが、まずは頭部だな。 こいつは剥製が人気でな、買い取り可能だ。 続いて、毛皮だ。 こいつは一部魔法で焦げているが、問題ない。 結構良い値が付いたぞ! そして、魔石だな。 これは運が良くないと、このレベルのモンスターじゃほとんど出ないからな、凄いな!」


 「魔石ですか、どんな感じの物なんですか?」


 「これだよ。」


 そう言って渡されたのは、赤い色の鉱石だ。


 少し透明感もあり、宝石と言ってもいいくらいだろう。


 「魔石って言うだけあって、魔法関連の道具や何かに重宝されているぞ。」


 「そうなんですね! 綺麗ですね。」


 「そうだろう! でだ、以上だが肉以外は買い取りでいいか?」


 ハシュードさんの方を向いて確認する。


 コクッと頷いていた。


 「はい! 肉以外は買い取りでお願いします!」


 「了解した! ではそれぞれの部位の査定額だが、頭部が5,000ヨーク、毛皮が30,000ヨーク、魔石は小さいから10,000ヨークだ。」


 「全部で45,000ヨークですか!?」


 1Y=¥1と考えると、かなりの儲けものだぞこれ!


 「いいや、まだあるさ。 最近ビックウルフが街道周辺を荒らしていてな。 それでクエスト対象になっていてな。 その報酬の10,000ヨークも上乗せで、55,000ヨークだぞ!」


 おお! タイミングが良いのか悪いのか、ビックウルフが活発になっている時期だったらしい。


 それって、僕が襲われたのもそのせいじゃ・・・。


 ま、まあ、運が良かろうが悪かろうが、こうして倒しただけでお金が手に入ったのだ。


 神様に文句など言えないな。


 「ありがとうございます!!」


 報酬のお金を受け取った。



 「それから、これも返すぞ。」


 ニシャっとしながら、冒険者カードを返してきた。


 「あっ!」


 「おめでとう! 今回は運良くビックウルフがクエスト対象のモンスターだったこともある。 ランクアップだ!」


 冒険者カードに記されている冒険者ランクが、「1→2」にランクアップしていたのだ!



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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