20.ゴートシープの焼串
記念すべき20話目の投稿です!!
ここまで皆さん、応援ありがとうございます。
これからも引き続き、よろしくお願いします!!
また、本作をネット小説大賞に応募する事と致しました。
若輩者ではございますが、応援よろしくお願い致します!
それでは、本編へどうぞ!!
宿屋で無事、部屋を確保した僕たち。
夕方までどっぷりと眠り、僕とハシュードさんは、ギルドへ向かう事にした。
昼頃に頼んでいたビックウルフの解体と、買い取り査定が終了しているであろう時間だからだ。
てっきり馬車に乗って行くと思ったんだが・・・。
予想はハズレ、徒歩で向かって行った。
「ハシュードさん、馬車で行かないんですか? お肉、持って帰るんですよね?」
「ああ。 歩いていくよ。 確かにお肉は持って帰るけど、まあそこは着いてからのお楽しみで。」
「??」
全く意味が分からないが、着いてからのお楽しみという以上、今聞いても教えてもらえないだろう。
だから、ここであえての追及はしない。
「ねえ、お腹空かないか? 屋台は暗くなったら閉めてしまいそうだし、そこの屋台で焼串買ってかないか?」
「はい! 焼串、僕も食べたいです!!」
本当にお腹は空いている。
今日は、朝ご飯を食べたっきり、何も食べていないのだ。
宿屋に着いてすぐ、寝ちゃったしね。
という事なので、僕たちは屋台で焼串を買う事にした。
屋台に近づくにつれ、お肉が焼ける良い匂いがした。
「いらっしゃい! 今なら焼き立てで提供できるよ! どうだいお兄さんたち!」
やたらと元気な店主が、焼串を焼きながら僕たちに営業トークをしてきた。
「じゃあ、焼串を2本づつ欲しいんだが、種類は何があるんだい?」
「うちはモンスターの肉も扱っているよ。 普通の物は、豚、牛、鶏があるよ。 モンスターの物は、鶏のモンスター ハクドリに、ヒツジとヤギを掛け合わせたようなモンスター ゴートシープがあるぞ!」
どちらも初めて聞くモンスターの名だ。
というか、モンスターはビックウルフのしか知らないのだけれど。
「どうする? 俺は豚肉とハクドリを貰おうと思うが。」
「じゃあ僕は、鶏肉とゴートシープでお願いします!!」
折角なのだ、というのもあるが、僕は昔からラム肉が好きだった。
このゴートシープが、同じような味とは限らないけれど、食べてみたいじゃないか!
そこに鶏肉を混ぜたのは、念の為の保険だ。
モンスターの肉が口に合わなかったら、お口直しという訳だ。
「承知しましたー!! 豚と鶏は1本30ヨーク、モンスターの方は1本50ヨークで、合計160ヨークのところ、キリ良く150ヨークでいいよ!」
おお! 何だかここの村、好きになりそうだ。
さっきからこういう感じでお得しまくてっいる。
「毎度あり! 焼けるまでちょっと待っててな。 味付けはタレと塩とどっちがいいかな?」
おお! タレもある様だ!
「僕はタレで!」
「俺の方もタレでお願いするよ。」
しばらくして、焼串が完成したので受け取る。
「いただきます!!」
パクッ!
ゴートシープの方から頂く。
噛んだ瞬間、口の中に旨味のある油が流れ出る。
うん!! これだよこれ!
まさにラム肉そのもの。
ラム肉同様、人により好みはあるかもしれないが、これは極上である!
若干の甘味成分もありつつ、口中に広がるこの独特の匂い。
これが良いのである!
そしてこのタレ、成分は何か分からないが、程よいしょっぱさと、焼けた時の香ばしさがたまらなくマッチしていて美味しい!
僕たちはしばらく、至福の時を過ごした。
この幸せを味わえなかったカイトだが、起きてこなかったのが悪いのだ。
自分たちだけ美味しいものを食べたっていう罪悪感なんて微塵も感じないでおいた。
ちなみに、鶏肉の方はモモ肉で、プリプリしていて美味しい焼き鳥だった。
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