172.ハイベアー御一行
皆さんこんにちは!
遂に本作のPV数が9万PV突破です!!
ありがとうございます!!
目指せ10万PV!!
では、本編へどうぞ!!
身体が緊張で硬直してしまい、金縛りにあったかのように動かなくなってしまった。
動けと念じても、一向に再度動き出すような様子はない。
そこにカイトが行こうよと声を掛けてきた。
「ねぇ、何やってるの? ここ離れようよ?」
だけど動かないんだ・・・。
「ごめんカイト、身体が言うこと聞かなくて・・・。」
「いいよこんな時に、バカなことしてなくって。 早く行くよ。」
「だからホントなんだって。 助けて。」
「何とかしてよ自分で。 早くしないと危ないから。」
そんなこと言われても・・・。
すると・・・グオォォォォォォ!!
物凄く物々しい雄叫びが聞こえてきた。
その後、そこ雄叫びに続いて、グオォォォォォォ!!グオォォォォォォ!!グオォォォォォォ!!と何度も何度も雄叫びの声が響いてきた。
ヤバイ、どうすべきか。
でも、やっぱり足が動かないままなのでどうしようもない。
まさかここまで来て運命に身を任せることになるなんて。
今もなお雄叫びは続いている。
しかもそれが少しづつ少しづつ近付いてきているのが分かる。
神様、お願いします・・・助けてください・・・。
僕はそう祈るしか出来なかった。
すると、そこにカイトの顔が映った。
「うわぁ!」
僕は思わず驚いて声を上げた。
そのカイトの顔はかなり焦っていた。
「ハルト、まだ動かないの? ヤバいよこれ、来てるって。」
「う、うん分かってるって。 でもこれ、どうしようもないんだ。 手と頭だけは動くんだけど。」
「あぁもう! 分かったよもう!」
そう言ってカイトが僕の前にしゃがんだ。
「え?」
「ん! 乗って早く! おんぶだよおんぶ!」
そう言ってカイトが僕を無理矢理おぶってくれた。
「んん、あ、ありがとう。」
「いいよ。 早く逃げるよ。 手が動くんならちゃんと掴まっててよ。 振り落とされちゃうから。」
「うん、分かった。」
そう言われたので、僕はカイトの肩をギュッと掴んだ。
しかし、ドッスンドッスンドッスンという音が先ほど僕たちがいた方から近付いてくる。
僕がカイトの背中で揺られながら後ろを振り返ると・・・これはヤバいぞ。
後ろの方からハイベアー御一行が僕たち目掛けて追いかけてきているではないか!?
「どうしようカイト!! ヤバいよ後ろ。 来てるよ来てるよ!!」
「ん? なんだって!? ウソでしょ? 来たの?」
「そうだよ、ハイベアーが追いかけて来たって!」
「マジか・・・どうしようもないぞこれ。 数は?」
「えっと、1、2、3、4、5。 5体だよ。」
「ウソでしょ? 倒すのも無理だしこのままじゃ追い付かれちゃうよ・・・。」
「どうしようカイト。」
「頑張る!」
「頑張って!」
案はなし・・・、カイトに頑張ってもらうしかないね・・・。
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