165.ギルド職員の提案
あぁ、長かったゴールデンウィーク休みも明けてしまいました。
この休み中、僕自身は本作の執筆やYouTubeでの配信活動や動画制作等、思った以上に忙しく過ごしてしまったなぁと感じていますが、皆さんはいかがお過ごしでしたか?
充実して過ごされた方もそうでない方も、今日からまた気持ちを切り替えて頑張りましょう!
では、本編へどうぞ!!
次の日、僕たちは再び冒険者ギルドへ向かった。
何をするかというと、今日は冒険者らしく依頼を受けるためだ。
依頼といっても何をしようか思い浮かばないので、見てから決めようということでやって来たのだ。
冒険者ギルドへ到着して依頼ボードへ向かうと、今日は他の冒険者たちも結構集まっていた。
「今日はかなり賑わっているね。」
「そうだね。」
「どれにしよっか?」
「う~ん、どうしようかなぁ・・・。」
そうして僕たちがどの依頼を受けようか悩んでいると・・・。
「もしかして・・・。 ってやっぱり、昨日の冒険者の坊やたちじゃないですか!?」
そう言って聞き覚えのある声の人が、僕の肩をポンポンと叩いてきた。
振り返るとそこには昨日買い取りの受け付けをしてくれた冒険者ギルドの職員さんがいたのだ。
坊やと呼ばれたのには驚いたけれど、この人だったのか。
どうしたんだろう、昨日の買い取りで何か問題でもあったのかな?
そう思い尋ねてみる。
「あ、昨日の受け付けの人でしたか。 あのぉ・・・何か問題か不備があったんですかね、昨日の買い取りで?」
するとこういう返事が返ってきた。
「あぁ、いや違うんですよ。 そうじゃないですよ。 何かものすごく悩んでらっしゃるようだったので、お声掛けしようと思って近づいたら昨日の君たちだったからつい。」
良かった、何か問題があったわけではないようだね。
「良かったぁ~、てっきり何かよろしくない問題でもあったのかと思ってビックリしちゃいましたよ~。」
「あっ、それはごめんなさい。 でも、今何の依頼を受けようかな? とかで悩んでいませんでしたか?」
「確かに! そっちは正解です。 どれにしようかと悩んでいた所です。」
「なら良かったですよ。 そうしたら私に1つ案があるんですが良いですか?」
「おっ、もちろん大歓迎ですよ! なんせ迷っていた所ですから。」
「では、1つだけ教えていただきたいことがあります。 お二人はこの街に来られるのは初めてですか?」
「僕は初めてですよ。」
「俺は何度かありますよ。」
「そうですか、なるほど。 お一方が初めての来訪ということですね。」
「はい。」
「そうしましたら、こちらにある二つの依頼のどちらかをやってみるのはいかがでしょう?」
そう言ってギルドの職員さんが指を指したのはこれだった。
『洞窟住居の拡張工事の作業応援』
『洞窟住居の外装リフォーム工事の作業応援』
そういえば昨日やってみたいね、なんて話していたものだ。
すっかり忘れちゃってたけどね。
「おお! そういえば昨日やりたいって言ってたよな!!」
カイトも同じく忘れちゃっていたみたいだね。
「お! ということは・・・?」
「はい! これ、やらせてください!!」
「ありがとうございます! では、どちらにしますか?」
「そうですねぇ。 せかっくならば拡張工事の作業応援って方やってみたいんですがいいですかね?」
「もちろん大歓迎ですよ!! 確認してくるので着いて来てください!!」
なんだか嬉しそうだ。
後から聞いた話だけど、かなり地味というか、この街に来たことがある人はやっていかない依頼だったようで、冒険者ギルドとしては結構人手不足に頭を抱えていたみたいなんだ。
そんなことを知らずに選んだんだけど、結果的に助けてあげることに協力できたようで良かったよ。
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それでは次話もお楽しみに!