160.依頼ボードと職員さん
今日でゴールデンウィークが終わってしまう方も多いんですかね?
辛いと思いますが何とか気持ちを切り替えて頑張って下さいね!
僕はもう少し堪能させていただきますが・・・
「そうだハルト、今のうちにどんな依頼があるかだけでも見ておかない?」
「うん! そうだね。 見に行こうか。」
そうして、素材の買い取り査定を待っている間、僕たちはこの街での依頼が何があるか確認しに、依頼ボードへと向かった。
ゴルドーでの依頼一覧とでかでかとボードの上に書かれたがあったので、すぐにここだって分かった。
何人かがこのボードの周りで貼りだされた依頼を見ていたので、僕たちもその中に入って見てみた。
依頼は結構様々ある感じだ。
モグラのモンスターの退治やフクロオオカミの退治、その他モンスターの退治など、様々なモンスターの討伐依頼があった。
また、薬草類の採取などの依頼もあった。
ただその中にいくつか、見慣れない依頼があるのを見付けた。
見慣れない依頼というか、珍しい依頼というか、この街ならではの依頼というべきものがあった。
『洞窟住居の拡張工事の作業応援』
『洞窟住居の外装リフォーム工事の作業応援』
などというものがあった。
「なんだこりゃ!? ハルト、見てこれ!」
「見てるよカイト。 この洞窟住居のってやつだよね?」
「そうそう。 なんか変わってるよね。」
「そうだね、何かと思っちゃったよ。」
「だね。 でもこれ、なんだか面白そうだよね!」
「確かにそんな気がする! ここじゃなきゃ体験できなさそうなことだし、絶対楽しいし貴重な経験になるような気がするよ。」
「じゃあさじゃあさ。 この街にいる間に絶対これ受けようよ! ね!」
「うん! そうしようね!」
そうして僕たちは、この街ゴルドーにいる間に洞窟住居関連の依頼を受けることに決定した。
そうしてもうしばらく眺めていると、討伐依頼とは別に、注意してくださいという欄が設けられていた。
そこを見てみると、下手な絵とともに最近被害続出!!と派手派手に書かれているものがあった。
ん? なんだかこれには見覚えがあるぞ!?
そこにはこう書かれていた。
『最近フクロテイガーによる襲撃が相次いでいます。 モンスターとは思えぬような行動をするなど、かなりの手練れさで惑わしてくるとの情報です。 遭遇しても刺激しないで冷静に対処するようお願いします。 我々ギルドとしましても、調査を行っておりますので、今後の対応や生態などについては今しばらくご注意くださいますようお願いします。』
そのように書かれていたのだ。
これはまさに僕たちが、このゴルドーに来るまでの道中に出遭ったあのフクロテイガーのことじゃないだろうか?
特徴というか、全くもって書いてあるとおりだったから、絶対そうに決まっている。
まあただ、その・・・下手というかなんというか。
唯一この絵だけはちょっと違ったんだけどね。
だって、なんというかトラにすら見えないというか・・・、まあそんな感じの酷さなんだよね。
そんなことを思いながら眺めていると、ちょうど依頼の紙を貼りに来たギルドの職員さんが話し掛けてきた。
「おお君たち。 この注意を見ているのかい?」
「はい、そうです。」
「そうか。 で、どうだこの絵? センスあると思わんか??」
あっ、察したよこれ。
この人がこの注意の紙を作った人っぽいね。
下手なことを言えないのでさらっと流しておこう。
「ま、まあ確かに。 危険さを分かりやすく表してくれているというか・・・。」
無難に答えておいたけどどうかな?
「だろ! 分かってもらえてよかったよ。」
なんとか大丈夫だったみたいだね。
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