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157.洞窟住居の内部

 壁に描かれていたマップの記憶を頼りに、僕たちは指定されたお家を目指して歩いていく。


 家の外の壁にそれぞれの家の番号が描かれているので分かりやすい。


 そして僕たちはちょっとした坂道をテクテク登って行く。


 「おいハルト、見てみろよこれ!」


 しばらく登った所でカイトが立ち止まり後ろを眺めながら言った。


 僕もつられて振り返って眺めてみる。


 おお! ここからだと街の様子がよく見えるぞ!


 なんだこれ! ホントにどこを見ても岩の山だらけだぞ。


 そこに家が取り付けられているような感じで、それがほんとに何十、何百軒と辺り一面にブワーッとあるんだよ。


 改めてこうやってみると、規模も凄いし、この光景自体がやっぱり他にない特異な感じって言うか、まあ衝撃的って感じだよね。


 それでは、衝撃的なこの光景を背後にしながら坂を登り続けて行こう。



 そうするとようやく、目的の家がある場所に辿り着いた。


 「ここだぁ~!」


 「着いたぁ~!」


 その家の玄関方面は至って普通の一軒家というような見た目で作られている。


 ただ、素材は全部岩なんだけどね。


 そしてそして、横から見てみるとまあ凄い。


 家が岩に埋もれているような、そんな感じに見える。


 いや、埋もれているというよりはくっついていると言った方が正しいかもしれないね。

 

 「相っ変わらずなんか凄いねぇこの見た目。 岩にめり込んでいる感じだよな。」


 カイトも同じようなことを思っていたようだ。



 「じゃあ早速、家の中へ入ろうか。」


 「そうだねっ。」


 というわけで僕たちは、ずっとこの場で立っていても仕方がないので家の中へと入ることにした。


 カイトがおばあさんから渡された鍵を使って、入り口の扉を開く。


 ギギギギギギ


 あら? 何だか怪しい音をしながら開いたけど大丈夫かな??


 僕もカイトも苦笑いを浮かべながら、ちょっと重くなった扉を全開まで開けてから中へ入って行く。


 扉の立て付けには驚かされたけど中はしっかりしていた。


 思った以上に広そうな感じじゃないか?


 僕たちはそのまま家の中を探検しに回る。


 まず玄関には岩を掘って作られた靴箱が完備されているので、そこで靴を脱いで用意されていたスリッパに履き替えて探索していく。


 入って左手にあったのは客間の様な広々としたスペースだ。


 そこには机と椅子がいくつか完備されていた。


 さすがにこれはちゃんと木製のものだったよ。


 続いて先に進んでいくとキッチンとリビングスペースがあった。


 キッチン台は掘られて作られた天然の岩製だ。


 ちゃんと表面をコーティングされているのが新設設計だ。


 リビングにはソファーやクッションもあり、ちゃんとくつろげるような空間になっていた。


 そしてさらに奥に進んでいくと、カーテンで区切られたいくつかの部屋があった。


 うーん、よくよく見たらこの洞窟住居の家の中には扉ってないんだね。


 全部部屋の区切りはカーテンのような布で区切られている。


 扉が無いとプライベートが侵害されてしまいそうだし、簡単に部屋の中が覗けてしまうので、困ったことにならないか心配だけど、今この家の中には僕とカイトだけしかいないから僕たちについてはそういう心配は無用そうだ。


 だけど、ずっと住むってなったときには困りそうだなって思うよね。


 そんなそれぞれの個人用の部屋も広々としていて、家具なんかもちゃんと充実していたので、困ることは無さそうだった。


 いやでもこんなに部屋数はいらないし、こんなん広すぎだけどね。


 ちなみに壁だけど、味気ない岩色じゃなくて、白とか色々な色にコーティングされているから、不思議と岩の中にいるのに、ホントに広々とした家の中にいるように思えてしまうんだよね。


 よく考えられているよね。





◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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