156.ゴルドーの宿
ようやく僕もゴールデンウィークに突入だぁぁぁぁぁ!!
教会を後にした僕たちは再び街の中を歩いていく。
「なんと!! 今日はこの家のどれかに泊まるんだよ! 凄いでしょ!!」
「ええ!? ほんと!? やったー!!」
「じゃあこっち行こう!」
「ねぇ、もしかして、別荘??」
「んなわけあるかー!! さすがにそんな大富豪じゃないよ僕たち。」
「そ、そっかぁ~。」
「そうだよ。 でもこの家に泊まれるのは本当だよ! じゃあ行こうか。」
「うん!」
そうして僕たちは、ある1軒の家の前にやって来た。
「こ・・・こんな大豪邸に泊まるの!?」
「いやいやいや。 さすがにもったいないって。 ここは大家さんのお家だよ。 いるといいな。」
「そうだったんだね・・・。」
「しょんぼりしないの! 凄いは凄いから!」
「うん、分かったよ。」
では大家さんを呼び出してみる。
「こんばんわー! すいませーん!!」
「はいはーい! 待ってね、待ってね。」
テトテトテトテト
「あらあらこんばんわ。」
すると、1人のおばあちゃんが家から出てきた。
「待たせちゃったね。 どうしたの?」
「すいません。 今日この街についたんですが、ちょっと泊まりたくって。」
「そうかいそうかい。 ちょっと玄関入って待っておいとうな。」
「はい、分かりました。」
そうしておばあさんが中へ入って行った。
僕たちは玄関で待たせてもらう。
「優しそうなおばあさんだね。」
「そうだね。 この街に来ると毎回ここで泊まるんだよね。 かなり優しくて良い人だよ。」
そして待っているとおばあさんが帰ってきた。
「お待たせね。 そこの壁に描いてあるマップを見てくれるかのぉ。」
「はい!」
そう言われて僕たちは壁を見る。
おお! 壁に周辺マップを描いちゃってるよ! 大丈夫なのかな?
その壁には周辺の大まかな道が何本も描かれていて、そこに四角で家がいくつも描かれていて、その四角の中に番号が割り振られていた。
「これはうちで扱っている家々だよ。どうじゃ、凄いでしょ!?」
おばあさんが嬉しそうに指差した。
確かに凄い! 一帯に20軒くらいあるよ!
「凄いです! こんなにあるんですか!?」
「そうだいそうだい! これ全部うちのもんじゃよ! でそうだね、きみたちには「207番」の家に入れてあげれるよ。」
そうして地図の方を見る。
「うーんっと、ここだね。」
そうしておばあさんがある場所を指差した。
おお、ここか! なんだか丘みたいな絵が見えるよ!
その丘の上にある家が「207番」って書いてあるよ!
なかなかいい場所な予感がする!!
「ありがとう、ここにするよ!」
「毎度ありね。」
そうして僕たちは泊まる家を借りることができた。
「じゃあ今から鍵を持ってくるね。 もう少し待っていてね。」
「はい!」
テクテクテクテク
「ねえカイト?」
「ん? どうした?」
「ここ見て! 丘の上のお家だよ!! 凄くない!?」
「おお! 確かに!! ハルト、お前に今言われて初めて気づいたよ。」
「ラッキーだよこれ! 絶対良いお家だよこれ!」
「だねっ! 良かった良かった!」
よしよし、借りたお家に行くのが楽しみ過ぎるね!
テクテクテクテク
「あらあらお待たせねぇ~。 はいこれ、鍵ね。 どうぞ。」
「ありがとうございます!」
「じゃあ楽しんでね。 行ってらっしゃい!」
よし! 鍵も受け取ったことだし、じゃあ早速お家に向かおう!
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