表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
138/179

138.路地裏でサッカー

 お兄さんと別れた後、僕は美味しそうなパンをいくつか買ってパン屋さんを後にした。


 さすがにケーキは高いので、いつかの日にお預けだ。


 さて、散策再開といきますか!


 再び住宅街をブラブラしていると通路の一角で子供たちがサッカーをして遊んでいた。


 この世界にもサッカーってあったんだ!


 また新しい発見をすることができた。


 このような発見があるから、たまにこうやって旅人や観光客が集まるような場所以外も散策してみるのもいいよね!。


 子供たちがサッカーで遊ぶ様子をほほ笑ましく眺めていると、それに気付いた子供たちが近づいてきた。


 「こんにちは。」


 声を掛けられた。 なので僕も挨拶を返す。


 「こんにちは。 楽しそうだね、それ。」


 「うんっ! これ、サッカーって言う遊びなんだよ。 旅の人が教えてくれたんだ! 今じゃこの街で知らない人はいない遊びだよ。」


 「へぇ~、そうなんだねぇ。」


 どうやら元々この街にあった遊びじゃないようだけれど、楽しい遊びは広がるもの、今となっては街中に広まっているってことのようだね。


 「お兄さんも一緒にやる??」


 思わぬお誘いがかかる。


 サッカーは上手なほうではないので自信がないけれど、面白そうだからやってみようかな!


 「え、いいの!? やりたいやりたい!!」


 「うん、いいよ! じゃあ一緒にやろう!」


 こうして僕は、急遽街の子供たちとサッカーをして遊ぶことになった。



 人通りはほとんどない所ではあるけれど、通路でやるのでゴールが設置されていたりするわけでもなく、特に点の入れ合いをするような本格的なものではないようだね。


 遊び方は色々で、ときにみんなでパスをし合ったり、鳥かごをやったり、またその逆で1人がボールを持ってドリブルしていって、他のみんなでそのボールを奪いに行くというものまで様々だ。


 これならサッカーが得意なわけではない僕でも楽しめたよ!


 何だかんだで学生の頃の体育でやって以来のサッカーだったので、パス回しも最初はなかなかボールの扱い慣れなかったけれど、だんだんと慣れてきて狙ったとおりにパスを出せたときは、やったよ!って思わず感動しちゃったね。 


 でも、鳥かごの鬼は相当キツかったよ。


 この身体になったおかげか体力は大丈夫なんだけど、いかんせんみんなのパスが速くて、フェイントも上手いし狙いどころもいい。


 だから全然取れなくて、結構な時間鬼をやらされていた気がするよ。


 そして驚いたのがドリブルしている1人の人をみんなで狙うやつ。


 これ、狙う側ならともかく狙われる側になったときに殺到具合が結構怖かったんだ。


 何とかボールを浮かしたりしながら耐えていたんだけど、いくら頑張ったところで結局子供たちの気迫と無尽蔵のスタミナに負けて取られてしまったよ。


 やっぱり子供ってすごいなって実感したね。


 そんなこんなでしばらく遊んでお互い疲れた頃に、サッカーが終了となり解散となった。


 「お兄さん楽しかったよ! ありがとうございました!」


 「いえいえ、こっちこそ楽しかったよ! 誘ってくれてありがとね!」


 「サッカーは人数が多いほうが楽しいから! お兄さん旅の人でしょ? またこの街に来たら寄ってよ!!」


 「おお、察しがいいね。 そうだよ、冒険者ってやつかな。 また来たら寄らせてもらうよ。 今日はありがとう。 元気でね!」


 「うん、待ってる! バイバイ!!」


 そう言って僕は子供たちと別れたのだった。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 作品が気に入って頂けたら、ブックマーク、感想、評価をお願い致します。

 ブックマーク、感想、評価を頂けますと励みになります。


 評価ボタンは、本作各話の最下部に設置されておりますので、宜しくお願い致します。


 それでは次話もお楽しみに!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ