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137.パン屋さん

 今週も1週間が始まってしまいましたね。

 月曜憂鬱でございます・・・。


 今週もがんばって乗り越えましょう!


 では、本編へどうぞ!!


 朝食を食べ終えた僕は出掛ける支度をして街へ出た。


 今日は街の市場以外の部分だったりを散策してみる予定だ。


 今日も街道は人で賑わっている。


 テクテクテクテク。


 まずは人々が住まう居住区へ行ってみる。


 居住区には朝ということもあり、たくさんの人が朝の準備をしたりしていた。


 「あら、旅の人? おはよう。」


 歩いていると、こんな感じで多くの人が声を掛けてくれた。


 すごくフレンドリーに接してくれて、この街の人たちはとっても優しいから、ずっと居たくなっちゃうよ。


 でも明日にはここを発たなくちゃいけない。


 だから今日は存分に楽しむぞ!



 そんなことを考えながら民家が立ち並ぶ路地を歩いていると、物凄く美味しそうな甘い香りが辺り一面に漂ってきた。


 そして少し進むと、その香りの主がそこに建っていた。


 パン屋だ! 


 そんな香りにつられ、他のお客さんと一緒に僕もお店の中へ入っていく。


 すると、お店の中には様々な形、様々な種類のパンが、所狭しと大量に陳列されていた。


 食パンやロールパンのような定番系のパンもあれば、ソーセージドッグやエッグパンなどのガッツリパンもあれば、クマやネコなどの形をした創作系のパンもあれば様々だ。


 さらに、売り場スペースはかなり小さいながらも、ケーキも建物の隅のほうに陳列されていた。


 あれ? でもこの世界って、砂糖ってとっても高いんじゃなかったっけ??


 そう思い、陳列されたケーキの棚の前に置かれている値段を書いた用紙を見てみる。


 えぇぇぇ~~!?


 しょ、ショートケーキが一切れでこんなにするの!?


 いくらなんでも冗談だよね??


 そう思うのも無理はない。


 表示されていた値段の桁を間違えそうになるけれど、『ショートケーキ一切れ:12,000Y』と、そう書かれていたのだ。


 一切れでこれだけするのだから、ホールで買おうものならば、1.2万Y×八切れで12万Yするのだ。


 こんなにするのだから、信じられるわけがないよね。


 さすがにこんなもの、いくら美味しそうだからって庶民に手が出るような食べ物じゃないね。


 でもなんでそれならば、こんな住宅街の真ん中にあるようなパン屋さんで超高級なケーキが売っているのか?


 一体誰が買うというのか?


 この値段を見ちゃうとこの疑問が浮かんでくる。


 だがそんな疑問を吹き飛ばすかのように、1人の客がお店に入るや否や真直ぐにケーキコーナーへと向かってくるじゃないか!


 え、この人正気かな!?


 そう思い観察しているとジーッと見すぎたんだろうね。


 その人と目が合ってしまった。


 「きみ、どうしたのそんな不思議そうな顔して?」


 声まで掛けられちゃったよ、どうしよう。


 「あ、いや、何でもないんです。 すいません!」


 ふー、しらばっくれてみたけどどうかな?


 「そんなわけないさ。 さてはきみ、僕がケーキを買おうとしているのを見て驚いているのか??」


 バレた・・・なんでバレたんだろう??


 「はっはー、そのポカーンとした顔が物語ってるね。 正解だぁ~!」


 「すいません! 実はそうなんです。 ホントにごめんなさい。」


 これは謝らないと! 即効で謝った。 すると・・・


 「ハハハ、そんな謝らないでおくれ。 確かにケーキって高いから多くの人が買えないでいる。 だからもの珍しいはずだからさ。」


 「いやー、値段を見てビックリしたところにお兄さんが来て、ケーキを買おうとしているから驚いてしまいまして。」


 「そうだよね。 でもケーキのこと、一切誰も買わないわけじゃないんだぞ。」


 「そうなんですか?」


 「そうだよ。 普通の住人さんにはなかなか手が出せないように思えるかもしれないけど、この街に住んでいるのは色んな人がいるからさ。 この街は色んな産業や職業があるだろ。 だから人によっては頑張って働いて貯めれば、たまのご褒美で買うことができる人だってたくさんいるんだよ。」


 「ああ! 確かに!!」


 「分かってもらえた様で良かったよ。 あ、ちなみに僕は頑張って働いて貯めてご褒美で食べる派の方の人だから、お貴族様とかそんなんじゃないからね。 きみもいつか食べれるように頑張るんだよ! じゃあね!」


 そう言ってそのお兄さんとは別れたのだった。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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