135.別行動の計画立て
翌朝僕は起きたら、呑気に気持ちよさそうに眠っているカイトを揺すって起こした。
「カイトー、起きてよカイトー。」
「ぅんん~、まだ寝るの・・・。 スピー。 スピー。」
こいつ・・・また寝ちゃったよ。
かくなる上は・・・パシンッ!!
僕はカイトの頬を軽く平手打ちした。
「うわっ!! いった~い!! おいっ! 何するんだよ人が気持ちよく寝てるってのに!?」
うわ、カイトが怒ったぞ!!
まあそうだよね、寝起きでこんなことされたら誰だって怒るよね。
「おはようカイト。 まあそんな怒んないでよ。」
「さすがに怒るなは無理があるだろ? 一体全体どういうつもりだよ。 痛いし眠りを邪魔されるし、もう最悪だよ。」
「悪い悪いって。 でもこれはカイトが悪いんだからね。」
「はぁ?? ハルトお前、頭でも狂ったのか?? 何をどうしたら俺が悪いことになるんだよ? ホント意味が分からんぞ。」
「そんなひどい! まあいいけどさ、でも分からないって言われても困るよ。 昨日のこと覚えてない?」
「昨日のこと?? ・・・何も分からないよ。 俺、お前に何かやったか?」
「分からないの? 昨日ハシュードさんに決めといてって言われたじゃん。」
「兄さんに?? あっ! あれか、あれのことか? あの別行動の件だろ?」
「そうそうそれ! ようやく思い出してくれた!」
「それさ・・・正直言っていい?」
「なぁに?」
「こんな朝早くに叩き起こされてまで急いで決めないといけないの??」
「ん? え、何言ってるのカイト? 決めないといけないからこうやって叩き起こしたんだよ。 そうじゃなきゃ僕、こんなむごいことはしていないよ。」
「なんで? また夜とかゆっくり話せばいいじゃん。」
「夜? それじゃあまた寝ちゃうでしょ、カイトは。 それに、早く決めた方が準備とかに時間たくさん取れるでしょ。 直前にバタバタしたくないじゃん。」
「ん~、まあ一理あるね。 分かった、さっきのぶっ叩かれたのは許そう。」
「分かってくれてありがとう。 で、どうしようカイト? まずいつここを出るようにする??」
「ん~そうだなぁ。 明日のお昼で良いんじゃないか? 今日はこの街で遊んで、明日朝に足りないものとかがあったら買って行く感じでさ。 今日はまださ、ハルトだって遊びたかっただろ?」
「うん、そうだね。 僕も今日はまだこの街で遊びたかったし、明日の出発にしようか。」
「よぅしっ。 じゃあそういうことで、おやすみっ!」
「待ったぁー!! まだ寝ちゃダメだよ。」
「ん? なんで、まだ何かある?」
「あるよ! 大ありだよ!! 移動中の話はしなくていいの? それとも、任せていいの?」
「ああ、移動中か。 別に今までと同じで良いんじゃない?」
「あのね・・・、ハシュードさんいないんだよ今回。 馬車もなければ、ハシュードさんがいないからアイテムボックスも無いの。 大丈夫?」
「・・・あっ、そうか。 兄さんいないんだったね・・・。 ちょっと心配になってきたよ。 ハルト、頼りにしてるよ・・・。」
「え・・・、やっぱ全然考えてなかったんだね。 ほら言ったじゃん、決めとかないとって。 じゃあ移動中の夜の警戒任務は、これまでどおり交代交代でやるとして、荷物は何を揃えるかだね。」
「そうだね。 今回は自分たちで荷物も持ちながら移動しないといけないから、移動が大変にならなくって、でもなるべく苦労しないように厳選しないといけないね・・・。 はぁ、気が滅入るよ。 もう、どうしたらいいんだよっ!」
「そんな叫んだってしょうがないよ、ハシュードさんはまだ寝てるんだから。 怒られちゃうよ。 じゃあ、1個ずつ決めていこうよ。」
「うん、分かったよ。 決めていこう。」
そんなわけでこの後ずっとカイトと話し合って、色々と計画を詰めていったのだった。
カイトは途中からずっと唸っていたんだけどね。
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