133.白身魚の南蛮揚げ
美味しそうなお料理を思い浮かべながら書いていたら、お腹が空いてしまったよ・・・。
結局あの後カイトも僕も寝ちゃって、今後の予定を話し合うことができなかった。
むぅ~・・・。
結論で言うと、夕食になってしまって呼ばれて起きたので、起きた後も話し合えそうにないんだよね。
このまま明日になってしまわないことを祈るよ。
だけど、当の本人はそんなこと気にしていないのか、忘れてしまっているのか分からないけれど、全く決めようという感じはなさそうだ。
これはもしかしたら、明日にした方がいいかもしれないなぁ。
だって、何も案のない中で話し合ったところで、いい案が浮かばなくってそれで後々苦労しそうだからね。
腹が減っては戦が出来ぬっていうし、何か考えるより前にご飯を食べに行きますか!
夕食のメニューは今日も豪華なようだよ。
楽しみにしているとまずはスープが出てきた。
今日はサラダではないようだね。
いただきます!!
ゴクゴクゴク
おぉ~!! これは優しい味わいで美味しい!!
何スープか聞いてみると、様々な野菜を一緒に煮込んで旨味成分をたくさん出したものを、塩味のみで味付けしたシンプルなものだよ、と言われた。
それだけでこんなに美味しいものができてしまうなんて、なんて最高な世界なんだここは!!
続いて運ばれてきたのは、山菜と豚肉のオリーブ炒めだ。
この街は結構栄えているので、自給自足中心のコルト村と比べると豊かな人がかなり多く、お肉も普通に食べられているみたいだ。
まずこのお料理は、香りから楽しむことができる。
オリーブとともに炒められていることから、香ばしく焼けた中にオリーブの美味しい香りが融合して、それだけでご飯が進みそうだ。
ただ、この街にもお米はないようなので、その点は非常に残念なんだけどね。
そんなことを思いながら早速口に運んで立食べてみる。
パクッ、ムシャムシャムシャ。
おお! 合うぞこれ!! 美味しい!!
山菜は若干苦みがある種類のものが選ばれているんだけど、オリーブと豚肉の甘味がそんな苦みを打ち消しながら活かしている。
完全に消してしまうのではなく、程よい苦みが残るように調整されているので、ちょうど良くって美味しい!
でも、こちらも同じくご飯があったらなお美味しいこと間違いなしだろう。
でも、パンともしっかり合って美味しいんだけどね。
続いて出てきた料理は白身魚の南蛮揚げだ。
その名の通り、元の世界で食べたような○○南蛮と同じく、白身魚は油で揚げられて、そこに南蛮酢で作られたタレがかけられて、その上に刻んだネギが振りかけられている。
見ただけでも美味しそうでよだれが今にも出てきそうな逸品だ!
早速頂いてみる。
パクッ! サクッ! ジュワッ!
おお! 今でもサクサク具合を残しながらも、ちゃんとシットリした食感も味わえる。
何だか不思議な感覚だよ。
そもそもこの白身魚自体が美味しいんだけど、揚げたことでさらに甘味が増している様な気がする。
さらに、このタレ。
タレだけで舐めてみると、ちょっとしょっぱ酸っぱい感じで、少しピリッて来る感じもあるタレなんだけど、これが白身魚の揚げ物と合わさると、程よいしょっぱさ、合う酸っぱさになっているのだ。
そして、魚の甘さに対しての少しピリッとくるこの刺激が面白い。
そのすべてが合わさったことで、ホントに最高に美味しいものとなってしまって、僕はすぐに平らげてしまったんだよね。
そして最後はデザートとしてミカンが提供された。
うん! 酸っぱさと甘さのバランスがちょうど良い!!
僕の好きな甘さ強めになっているので、大満足で平らげてしまった。
ごちそうさま!!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
作品が気に入って頂けたら、ブックマーク、感想、評価をお願い致します。
ブックマーク、感想、評価を頂けますと励みになります。
評価ボタンは、本作各話の最下部に設置されておりますので、宜しくお願い致します。
それでは次話もお楽しみに!