116.とんでもないもの
そろそろ全国的にも桜が開花してきた頃ですかね?
僕自身はまだまだ蕾ですが、いつか桜の様に綺麗な花を咲かせられるように頑張りたいと思います!
また、誤字報告下さった方、ありがとうございました!!
気付かなかったので、大変助かりました!!
では、本編へどうぞ!!
というわけで、これにて今回の任務が完全終了したことになる。
僕たちは、ソーグさんとサリーさんにお別れをしてギルドを後にする。
色々と衝撃的な物を貰ったので、ひとまず僕たちは宿へと直行して、部屋に入り鍵を閉める。
「な、なぁハルト。 俺たち、確実にとんでもないもの貰っちまったよな?」
「そ、そうだねカイト。 相当ヤバいものだよね・・・。 そうですよね、ハシュードさん?」
「あ、あぁ・・・。 上級ポーションでさえ1本幾らすると思う?」
「通常のポーションで1本10万ヨークは下らないですよね・・・。 ということは、20万ヨークぐらいですかね?」
「残念。 作るのが少し難しいらしく、その分効果が直ぐに現れる。 そんなポーションだから、1本30万ヨーク前後はするんだぞ。」
「え、高い!! ということは、1人9本だから・・・、270万ヨーク分!?!?」
「そうだよ、信じられないよ。 しかも、戦闘の時にあんなビシバシ使っててさ。 俺としちゃあ傷も痛かったけれど、それ以上に心臓がヒヤヒヤで引きちぎれるかと思ってたよ。」
「そ、そんなぁ。 じゃああの時僕たちは、とんでもない総額のものをビシバシ使いまくってたんですか!!」
「そうだよ、何やってんだよって思っちゃったよ。」
「それは俺も知らなかったなぁ。 効き目すごいじゃんぐらいしか・・・。」
「まあ、あの時それを知っていて使うのを躊躇していた時の悲惨さを考えれば、知らなくてよかっただろうさ。」
一息ついて続けられる。
「でだ、とは言ってもだよ。 こいつらは例のアレが現れちゃぁ、序の口に過ぎないさ。 こいつの値段は聞いたらその場で卒倒してしまうかもしれない。」
効果はソーグさんが言っていたが、死んでさえいなければどんな大ケガや病気、その他もろもろ何でも治るという、信じられない効力を持つ、まさにチート級の効果があるポーションだ。
これの値段・・・一体誰が想像がつくだろうか?
だって、不治の病なんてものもきっと治るし、例え身体全身を粉砕骨折していたとしても、生きてさえいればこれさえ飲めば完治するということなのだ。
理屈は分からないけれど、とにかくそうなんだそうだ。
科学の発展した世界に生きていた僕からすると、本当に理解不能になりそうだけど、そんな僕も今や魔法を使っているんだ。
そう、科学では説明のつかないようなものをね。
だから、理屈がどうとか抜きにして、とんでもない代物だということに間違いはないんだ。
「でだ、こいつの値段、当ててみてよ。」
そうハシュードさんが言ってくる。
だが、僕たちは考え込んでしまって、答えることができない。
「そうだよね、そうなるはずだ。 こんなポーションの値段なんて、考えつくわけないよね。」
ハシュードさんも含め、僕たちは苦笑いをする。
「それで、これは俺が知っている中で一番安く取引されたと言われているものだけ教えることにしておくけれど、それでも驚くぞ。」
かなりもったいぶってから教えてくれる。
「それはな、1本1千万ヨークだって言われている。」
「1千万・・・。」
僕たちは固まってしまう。
そんなものに一般人の手が出るわけがない。
ましてやこれで最低価格だ。
貴族とかそういう人たちがいるかは分からないけれど、どうしても欲しいそういう人とかは、幾らだって出すものだよね。
だから、きっと上を上げたらキリがないと思うんだよね。
本当に億とかそれ以上とか・・・。
そう考えると、そんなものを持っているだけで誰かから襲われそうだよ・・・。
「だからいいか、こいつのことはどこの誰だろうと他言無用だぞ。」
当たり前だよね・・・、それと、何だか心臓が持たないよ・・・。
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