殺人免許試験予告
この日、受付業務を抜け出したジュンは地下射的場へと来ていた。
中の様子をこっそりと眺めいつもと変わらない訓練が行われている事に少し安堵するジュン。
(…まだ大きく進んだ様子は無いな)
最終試験が近付いている様子が無い事を確認したジュンは中に入ること無くその場を後にする。
しかしその姿は中の受講生達には筒抜けていた。
「ねーねー。さっき受付のお兄さん居たよね?」
「あぁ。そこの窓からこっちを見てたな。また見学か?」
「きっとシスターさん見に来てたんじゃない?」
「え?私ですか?」
「きっとそうだよー。あのお兄さんスケベだからシスターさんのおっぱいジロジロ見てたんだよー」
あっけとられた様な表情のシスター。
その会話を聞いた他のメンバーはそれぞれの微笑を浮かべるのだった。
「それかあの彼、体操服の趣味があるとか?」
「うげげー、きもーい」
「ははは、かもな。こりゃあセクハラで抗議するべきじゃないのか?」
「殿方なので、それ位は仕方無いかと」
「あれー?シスターさんまんざらでもない感じー?これはカップル成立~?」
「いえ、そういう訳では…」
「しかしシスターさん男の性には随分と寛大なんだな」
「いえ。ただ私も生娘というわけではないのである程度は知っているというだけで」
「へー!じゃもう経験済みなんだ~?」
「まぁ、一通りは」
会話を傍観していたキラーがやがて手を叩きながら受講生達に声を掛ける。
「はいはいー、私語はそこまでー。注目してくださーい」
キラーの声に反応し注目する4人。
「はい皆さん講習お疲れ様でした。ひと通り監督させてもらいましたが皆さんだいぶ成長してくれたと思います」
普段であれば次回の講習予告がある場面だが、いつもと違う語り口に真剣な眼差しになる4人。
「来週、卒業試験を行います」
「!」




