困難を乗り越えただ
暗くなる前にと、慌てて横穴の奥にあった
少し平らな岩を水魔法で洗う、そしてマナを集め野球ボールくらいの光玉にした所で、火を付与
薄いピンクくらいになった玉を岩に浸み込ませた
すると岩が段々と熱くなる
そこにアイテムボックスから昼に採っておいた貝を置いていった
即席ホットプレートである
「本当は茹でるか、焼いた方がいいんだけどな」
ここには茹でる為の器も、焼く為のアミも無い為
他に選択肢が思いつかなかったのだ
◇ ◇ ◇ ◇
ザワッ
人は、いや全ての生きている物は
神によって定められている運命の様に、
貝を食べ一息ついた所で、それは起こった
う○こしたい
考えない様にしていた……
異世界で無人島……
思考を放棄していたがコレは必然!
いや待て仮にも18にもなってこんなハメに
考えるな!考えるな!感じろ!いや感じちゃダメだ!
寄る大波小波を乗り越えて、外に出る
外は満点の星空
海からくる潮風
お尻丸出しのオレ
圧倒的解放感だった
これまで感じた事のない清々しさから一転
自分が空前絶後のピンチだと気付いた
カミがない、
いや解ってる当然だ
無人島だもの
どうにか現状を打破しようと周りをみわたす
――――――――――草でやるか?
いや!待て!
オレは今までのオレとは違う!
意識を集中しお尻の近くのマナに水を付与発動させる
―――――――――――――――――
……… オレは生還した
元の世界なら打開策も無い圧倒的困難を乗り越えたのだ!
「ありがとう、魔法!ビバ魔法!」
歓喜に震えていると海の彼方で雷が鳴る
……………… 嵐がくるかも