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第2話 透明化

          第2話 透明化


 透明化が何故使えないハズレスキルと言われているのかは至ってシンプルな答えだ、それは透明化した所で相手の攻撃は完全に無効化できるが、こちらの攻撃も当たらないと言った事からハズレスキルと言われている。


「はぁ、これからどうしよう。」


「きゃああああ!!」


 雨が止む気配はなくザーザーと降り頻る、しばらくボーとしていると近くの森の方から女性の悲鳴が聴こえてきた。


「何だ、悲鳴!?」


 俺は悲鳴の聴こえてきた方向へと走ると、悲鳴の主である女性がドラゴンに今にも襲われそうになっていた。


(ドラゴン!? 俺じゃ勝てない、けど助けなきゃ!)


「こ、来ないで……きゃあ!?」


(へ?)


 ドラゴンを何とかしようと周囲を見渡していると、なんとドラゴンは器用に前足の爪を使い女性の服に引っ掛けると一気にビリビリと衣服が破れ、色白の軟肌が露出する。


(変態だ! 何とかしないと、あの娘がドラゴンに色んな意味でヤラれる!!)


「クァア……。」


「ひぅっ……!?」


 女性は胸を両手で隠し眼には涙を浮かべ、ドラゴンから後退るが近くの岩で逃げ道が塞がり、唾液の付いた舌でドラゴンは女性の顔を舐める。


(そうだ、透明化! 対象をモンスターにする事も出来るんじゃないか? だとするなら彼女を救える!)


 そんな事を考えているとドラゴンの鼻息は荒くなっていき、今度は女性の全身を味わう様に舌で舐め回す。


「いやぁ、いやああああ!!」


「そこまでだ! 変態ドラゴン!!」


「グァア!?」


「ふぇ……? ドラゴンが……消えた………?」


「何とか上手くいったな、もう大丈……夫……だ……。」


 俺は透明化のスキルをドラゴンに使い、女性をドラゴンの脅威から護ってみせた。


 その際、女性を良く見ると茶髪のポニーテールで翠色の瞳をしており、先程ドラゴンに破られた服の間からは豊満な胸の小さなピンク色をした粒の様な者達が見え慌てて視線を反らす。


「貴方は一体……それにドラゴンは何処に?」


「ドラゴンは透明化して君を襲えない様にした。 だから安心してくれ。」


「透明化!? それって超激レアスキルじゃないですか!!」


「は? 何言ってんだ、透明化使えないハズレスキルだぞ?」


「確かに普通の人が使うとそうですが、貴方には最適化のパッシブスキルがあるじゃないですか!?」


「え、分かるの?」


 どうやらこの娘は俺が最適化のパッシブスキルを持っている事が分かるらしい、そう今までパーティーの荷物持ちをしていたのは仲間のスキルを最適化していた訳で後のバスターロールが悲劇に会うのも分かりきってはいる。


「あ、申し遅れました私はポッコロと申します。」


「ああ、宜しく……そのなんというかこれでも着てくれ。」


「まあ、有難う御座います御主人様!」


 ポッコロに上着を手渡すと恥ずかしそうにしながら、上着を着け立ち上がると俺に胸を押し付ける様に抱きついてきた。


「御主人様?」


「私を貴方に仕えさせてください、いやですか?」


「全然いやじゃないよ、ああそうだ。 俺の名前はディールだ。」


「宜しくお願いしますね、ディール様♡」


 雨が上がり晴天になるとポッコロに腕を引かれ街へと戻ると大きな屋敷へと案内された。


「あれ、この屋敷ってモランタイル侯爵の。」


「ええ、私はポッコロ・モランタイルです。 助けて頂いたお礼がしたいですし上がってくださいディール様。」


 広い庭を通り屋敷の入口まで近付くと扉の前でメイドが扉を開けると中は広く豪華な装飾がされており天井の中央にはシャンデリアが付けられている。


「おかえりポッコロ、その方は?」


「父上、私がドラゴンに襲われているのを助けてくれた方です。」


「ほう、娘を救って頂き感謝します。 まずは、お風呂の用意をしよう風呂の準備を急げ!」


「承知致しましたモランタイル侯爵様。」


 俺が呆気にとられているとモランタイル侯爵が出迎え、メイド達に風呂の準備をさせる。


「準備が整いました、さあどうぞこちらへ。」


 メイド着いて行くと脱衣所まで案内され、既に用意されている服に瞳が行ってる間にメイドに服を脱がされ素っ裸にされる。


「では私も失礼致します。」


「え、ちょっと!?」


 俺の眼の前でメイドの人が服を脱ぎ同じ様に裸になり、その美しい曲線美に瞳を奪われる。


「こちらへどうぞ。」


「え、あ、はい……。」


 浴室へと背中を押されながら入るとメイドの人は、ボディーソープを泡立たせ俺に付けようとした時、後ろからポッコロの声が聴こえてきた。


「あっ、ズルい! 私もディール様と洗っ子する!!」


「ポッコロ様、これは失礼致しました。 では、ディール様を気持ち良くしてあげましょう。」


 俺は流石に裸を直視してはいけないと思い眼を閉じるも左右からは二つの柔らかな果実を擦付けられて意識してしまう。


「気持ち良いですか、ディール様♡」


「では、私はこちらを洗いますね。」


「ま、待って!? そこは自分で洗うから!!」


 メイドの手が俺の極上バナナに迫るのを感じ、眼を瞑りながら自分で洗った。


「デリケートな部分でしたね、申し訳ありません。」


「次はディール様に洗ってもらうね♡」


 ポッコロは俺の前に座ると俺の手を取り柔らかな果実を後ろから鷲掴みにさせて洗わせてきた。


「そ、そんな事したら!」

(駄目だ、柔らかくて良い匂いがして、頭がクラクラする。)


 メイドも負けじと俺の背中に上下に押し動かし、まさに美少女サンドイッチ状態になっており、極上バナナは冷凍バナナになってしまっていた。


 どれくらい時間が経ったか分からないが身体を洗い終え、三人で湯船に浸かる。


「ふぅ……、あのそう言えばメイドさんの名前は何ですか?」


「ルリと言います、今後とも宜しくお願いしますね旦那様♡」


 何だろうか、黒髪に翠色の瞳をしたメイドは何故か俺を慕い優しい微笑みを見せる。


 湯船に浸かっている間も左右を見ると二つの果実が水平線上に浮かんでいる。


(そういや、あのザマって人昔聞き覚えがあるな。)


 バスターロールの新しいメンバーのザマに何かしら聞き覚えが有ったが思い出せそうになかった。


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