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ⅩⅦ スタンピードと見えない恐怖

さて、今日も調合を始めようか。


まずは薬草をぬるめのお湯に浸す。熱すぎても冷たすぎてもだめ。温度は感覚で計ってる。


次に魔力石が必要になるのだが、これは普通に買うと地味に高い。なので自分で作る(一般的には普通難しすぎてできる人が少ないらしいが……)。


その魔力石を砕いて破片にする。だいたいす砂粒くらいまで小さくするのだが、重労働な為、魔法で全て済ませる。


とりあえずその過程を……


全カットして暫くぬるま湯につかした薬草をすり潰す。


理由?簡単、この薬草の品質が以上に良すぎるから。

こうしないと普通に売るのが逆に難しくなるし、途中の過程で抜けるいい成分も無くならないため、実は通常よりも多く作れる。

つまり色々やるより、さっさと完成させた方が、色々メリットがある……逆にやった方がデメリットがある状態となっていた。


さて、そんなこんなで完成したのがこの中級ポーション(82個)。

もう今では驚くのもやめた。


とはいえ森平が今こんな状態では残り在庫にも限りがある。

卸す量も考えないといけない……


という訳でここからさらに薄める。

中級1つでだいたい3個分は初級が作れるため、半分はそれに変える。


かなり作れたなー……前はこの5分の1位だったのに……


そして中級を2つ、森平のマジックバックの中に入れる。だが全然使わないため、かなり溜まってる状態になってる(ないよりはマシだけど)。


それよりも外が騒がしいなー……まぁ理由は分かってるんだけど。


結論から言って、街の外に、私が倒したやつ以外にもヒュームがいたらしい。


そして、魔物隊列侵略行進スタンピードが起こる。


だから今ギルドの方は必死で冒険者をかき集めてるんだけど。


私?もう冒険者じゃないから、パス。

流石にやばいなと思ったら手助けはするけど、最初から手伝おうとは思わないかな。

森平のこともあるし。


だから何も無ければ私が出ることは……



コゥッ……


バキャッ!!


ズドン





………今あったことを簡潔に説明しよう。


街からの魔法の流れ弾がこちらに飛んできて調合室が半分まるまる吹き飛んだ。


いや、まぁ余り物を置いてない方だったし、あったとしても廃棄処分のものばかりだったからまだいいよ?


でも空いた穴は誰が塞ぐのかな?


よし潰そう。


「ワールドエンドスターメテオ」


うん、軽く辺り吹き飛ばそう、ここまでやらなくちゃ気がすまな……


「待て待て待て待て待て待て待て!!!!!!止まれ!ヒナミ!!」


「……」


「俺らごと吹っ飛ばすつもりか!」


ラルトス煩いなぁ……ちょっと黙っててもら……


「壁は俺が治す!あと、ある程度好きなもん買ってやるから!」


「……何でも?」

「あ?あ……あぁ!何でもだ!だから落ち着け!お前のことだからどうせ誰も死なないようにはするんだろうけどよ、それでも建物の被害がとんでもねぇ事になるんだよ!」


……仕方ない、止めるか。


「んじゃ、後で火の衣亭のブラッシュガーブラッド奢って」

「何気にクソ高ぇやつ要求すんな……分かった分かった!とりあえず協力してくれ!」

「……協力って私が出るほどのこと?」


ヒュームに私は苦戦したが、ラルトスは私より実は強い、ヒュームを2体同時に相手取って勝ったこともあった。

だからラルトスがいれば大丈夫だと思ったのだけど……


「ヒュームが見当たらねぇ……どっかにいることは確実なんだが、影も形もないんだよ……だからどっかでみんなを守っててくれないか?」


な~る、そういう事ね、確かにそれは一大事。


「……分かった」

「んじゃ!頼んだぜ!」


そう言って、ラルトスはさっさと行ってしまった。


「……」


私も行かないとかぁ……


ごめんね、森平、少しだけ、待ってて。


そうして私は家を飛び出した。

次回……森平視点!

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