残念王子ジオの語り
「行ってきまーす」
うん、ここまでは記憶ある。いつものように学校へ行く途中、車に轢かれた。
そして、気がつくとと鏡に映っているのは見目麗しく可愛いらしい男の子。。
俺か!?
えっ!まぢかよ!?今流行りの転生ってやつ!?ひゃほー!魔法か!魔法とか使えるのでは!!!
うん、期待し過ぎてた。
黄金国の第一王子として生まれ変わった俺。
色々混乱し、冷静に周りをみると、金髪やら茶色、青髪、とか、目がチカチカする奴らばっかりで。
とにかく怖くなった。
しかも、ここは腐女子の妹がハマっていたゲームに似ている世界。そして幼いがこの顔はあのパッケージにデカデカと載っていたジオ王子とかってやつ。
もうやだ。なぜ魔法の世界とかでない!と悔しがっていた時、執事のクロと出会った。
落ちついた。もうそりゃ、日本人としては落ちつくだろ!黒髪は!学生だったとき、金髪に憧れてたが、やはり黒髪が一番!!
執事のクロとは、友達だと俺は思っている。いいやつだ。たまに、小言がうるさいけどな。
何人かの婚約者候補選びでメアリーという女の子にあった。
銀髪でウェーブがかかって、ちょっぴりつり目。
すげー美人。ちっさいのに、わかる。大きくなったら、美人だろうが、、うん
見たことがある。確か、、、
妹のゲームでちらっとみたことある。
主人公をいじめる悪役令嬢。
「悪役のメアリーだ!」
メアリーは顔が笑っていなかった。
むしろ、スルーされることがある。何故だ、、、?!
彼女の様子を見てると、悪いやつでない。
いつも気品に満ち溢れて、出来ない事でも努力をしている。
周りの者にも、厳しい事はいうが面倒がよく、すごいやつ!
彼女を見てると落ちつくし、見てて飽きない。
少しずつ、彼女を追うようになった俺は好きになった。
婚約者でもないが、彼女の周りに悪い虫がつかないようにはしておくくらいいいよね?
来月から、三ヶ月隣国に留学。
「その間知らない男がきたら潰すのみだな」
「ジオ様、声が出ていますよ」
冷めた視線を飛ばすクロ。
美味しい紅茶とお菓子。彼女の好きな花に囲まれ
今月最後のお茶会をしようでないか。