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絶対絶命の大ピンチ

まちにまった仮面舞踏会が始まりました。


煌びやかなシャンデリア、豪華な食事、皆仮面を被り着飾っています。音楽がなり、お互い顔を隠すものの大体はどなたかはわかるものね。


「メアリー、では一緒にいこうか」


優しく微笑むジオ様とその後ろにはタイガー様とジャスミン様達と一緒に会場へ入る。


ジャスミン様は少し難しい顔をしながら、ジオ様に話かける。


「…なんか、衛兵とかやたらに多くない?」


「タイガーやジャスミンという他国の王子や姫がいるのだから当然だろう?」


「ねえ、あのメイドや執事達、特殊部隊の騎士たちだよね?」


「人が多い方が助かるだろう?」



ジーッとジオ様を見てジャスミン様に隣にいるタイガー様は

「まあ、パーティーを楽しもうではないか!」


そうジャスミン様に話をするが、ジャスミン様は何やら違和感があるとのこと。


私達が会場へ入ると、ジオ様達が入るなり会場は更に賑やかなモードになった。



「まあ、ジオ殿下がエスコートしてる方はメアリー様だわ。やはり、もうそういう仲なのかしら」


「だってお揃いの仮面ですもの、メアリー様は本当に美しくなられたわね」



なんだか、恥ずかしいわ…

私とジオ様は正式な婚約を結んでいない。


私はジオ様が好きだけど、正直ジオ様は何を考えてらっしゃるかわからない。クロが好きみたいだし、でもずっと一緒にいたから嫌われてはいないわよね…


きちんと自分の気持ちを伝えなきゃならない。


「メアリー踊ろう」


私はジオ様の手をとり、一緒に踊った。小さい頃からダンスの練習を共に学んでいたので、ジオ様と私は軽いステップをとり周りはそんな私達に拍手をしていた。


いつも笑顔でいてくれるジオ様。時々、いえ、毎日残念な事を言っているけれど、彼の優しさは昔から感じていた。

ジオ様は真剣な顔で私を見つめる。


「メアリー、君に大事な話があるんだ」


ドキッとしました。どうしましょう。なんだか、動悸が早くなってきたわ。


ジオ様が何か言おうとした時、会場の外が騒しく

パッと目の前が暗くなった。


「一体何事かしら…?」


不安な私にジオ様の体が寄りそい

「大丈夫だ」


暗闇の中、耳元で囁かれ私は安心した。





そう、ここまでしか私は記憶がない。

海の波の音に目を覚ました。

目が覚めたら、手足を縛られて崖っ淵へ寝かされていた。



「え…?いったい、これは…」



「メアリー様!」


同じくジャスミン様も手足を縛られていました。



「舞踏会で反王族派の人達に私達捕まっちゃったみたいっ!」


え?いつのまに?さっきまでジオ様がいたのに。

どういうことかしら。


私とジャスミン様の前には柄の悪い貴族達が何人かいた。


「ふははは!あの王子の弱みであるメアリー嬢を殺せ!」


「隣国の姫様も巻き添えてしまったなーまいったまいった」



彼らは私達を見ながらニヤニヤしていた。

その彼らの後ろには彼女がいた。


「ローズさん…」




「あんの、くそ女っ!最悪!」


…ジャスミン様、言葉遣いが汚いわ。



「殺す前に、可愛がってやるぞ」




男達は寄ってきた。手足を動かす事ができない私達。




「うあああん!こんなんめちゃくちゃピンチじゃんかああ!!」


泣きじゃくるジャスミン様。








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