勝負をしましょう
「スイカ割りしたくなった!」
ジオ様はまた何やら言い始めています。スイカ、という食べ物は我が国にはありません。布で目を隠してその果物を棒で叩くという勿体なく野蛮な行いなような気もするのですが、、、
でも私の剣術の腕が試めせれるわよね?
目を隠して的をめがける、、、悪くないわね。
「ジオ様のその馬鹿げたお遊び、賛成ですわ」
また嫌味なことしか言えない自分に腹がたちますわ。
「俺めちゃくちゃ得意だけどさ、勝負しない?」
ニヤリと不適な笑みをするジオ様。一瞬クロより腹黒いのではないかと思ってしまったわ。
「勝負ですか?ふふ、いいですわね」
勝負に勝てたら、私きちんとジオ様に自分の想いを伝えてみようと決意しました。
「私が負けましたらジオ様の言うことなんでもききますわ」
「え!なんでも!?」
食いつくジオ様に後ろにいるクロが
「メアリー様に何をしようとしてるんですか」
とツッコミを入れてました。いや、でもあの食いつきようを見ると何をするんでしょうか。。。
「メアリーの一日を、、俺に頂戴よ」
「?え?」
どういうことかしら、一日中一緒?何処か行くのかしら、デートのお誘い?
私負けた方がよいかしら、ジオ様とデート、したいような気持ちはあります。あぁでも何かとんでもないところへ連れていきそうで不安だわ。好きな人とデートといったら楽しみよね、夜も眠れず楽しみでワクワクでドキドキ、、、
だめ
不安だわ。勝たねばなりませんわね。
丸い形をした赤い果物をクロが用意をしてきてくれた。
ジオ様は
「赤いけど、スイカではないなあ」とブツブツ文句を言いながらも私達は勝負をすることになった。
私が目を隠しながら、地面にある果物を割ろうとしたがこれが、なかなか難しいようです。私は何度も棒を振り回してますが
「ストップ!メアリー!なんでこっち!?果物は右側だよ!」
ジオ様を無意識のうちに的にしてるようでした。
結局私は果物を割れず、今度はジオ様の出番です。
余裕の笑みを浮かべてるジオ様を見てなんだか腹が立ちますわね。
ジオ様が果物を割ろうとしたとき、横からタイガー様が出てきて
「私の大好物のアカメッポルではないか!」
ボカッ!!
とタイガー様の頭を棒で殴りました。
タイガー様は気絶をし、
「国の王子が隣国の王子を襲撃、、、これは戦争の火種なりかねませんね。」
冷静に言葉を発するクロにジオは目隠しした布を取り外し
「よし!なんとかなる!」
変な自信をお持ちのジオ様。
「ジオ様!人の頭を殴ってしまったのですよ?
クロも人を呼んで頂戴」
私は気絶したタイガー様に自分の膝元に置いておデコに冷やしたハンカチを拭いてあげてると隣にいるジオ様は
「メアリー!俺がタイガーをみるから!」とジオ様はタイガー様を膝枕状態でした。
ジオ様は、、クロだけではなくタイガー様も好きなのね。。私どうしたらいいのかしら。
クロが戻って来て、後ろにはジャスミン様達も来ていました。
ジャスミン様は大笑いをしています。
「ちょ!お兄っ!いやジオ様、!
ぷぷっ!ははははは!なんかカラ回りばっかだよね!?」




