誕生日
黄金国の学園、フラワー学園、貴族や平民も関係なく学びあえる場所。
とはいうものの、平民と貴族では学舎が違う。
平民の学舎は《ヒマワリ》
貴族の学舎は《シラユリ》
私クリスティーナ・メアリーもまた貴族なので、勿論
シラユリ側。校舎も白く、綺麗な建物。
私は花が好きなので、この学園は沢山の花を咲いているので素敵だわ。
「メアリー様ご機嫌よう。また中等部でも宜しくお願いしますわ」
「メアリー様!また同じクラスらしいですわ!」
「メアリー嬢、中等部でもまた宜しく」
と、小学部で一緒だった子達に声をかけられ挨拶をする。
どこからか、目立つ金髪が、女子に囲まれていた。
女子はきゃあきゃあと、ジオ様に寄ってたかっていた。
ジオ様は相変わらず、猫被りがお上手。
「えぇ、また宜しくお願いします」
作り笑顔がとても、気持ち悪いわ。。
ただ、なんとゆうか、、、、
「ジオ様」
私が声をかけると、女子達は、
「メアリー様だわ!勝ち目がないのだから、いきましょう!」と去っていく。
いや、勝ち目めなにも、なんやかんや、腐れ縁みたいな関係なだけです。
「よっ!メアリー!」
コロッと砕ける、残念な顔に早変わりなジオ様。
「ジオ様、、少し顔色悪くありませんか?」
側にいた執事のクロも
「え?風邪引いてたんですか?
何とかは、風邪引かないとお聞きしていたので、、、
急いで薬をもってきますね」
毒気をちらほら放つ、執事のクロ。
ジオ様はクロありがとう!とイヤミに気がつかない。
「そういえば、メアリーは今日誕生日だよな!?」
今年も、また、嫌な予感でしかない。
誕生日、、嫌いな日だわ。
お父様は必ず誕生日は仕事だといい、プレゼントだけは用意してくれるが、いつも不在。
お母様は私を産んですぐに亡くなったから、いつも誕生日は使用人の者が祝ってくれるぐらい。だから、誕生日は嫌いだと、説明をしたその年から、毎年毎年恒例のように、ジオ様は私の誕生日を祝ってくれるようになった。
気持ちはありがたい。有難い、、、が!
いつも、プレゼントはわけわからないものばかり。
今年は何を、、そう不安でしょうがなかった。
夕方、ゼエハアいいながら、具合悪そうに我が家にきたジオ様。
「どうしても、、メアリーにわたじたぐで」
執事のクロは
「いいかげん、大人しく寝ててください」というものの付き添っていた。
可愛らしいお花が飾ってある、白い箱を渡された。
バタン!と倒れた。
ジオ様はそのまま、執事達に運ばれて帰っていった。
メアリーはそっと箱を開けてみると、
ぐちゃぐちゃになった、薔薇の飾りの手づくりケーキだった。
「今年のは、まだマシなプレゼントね、、」と
クスっと笑った。
そんな誕生日を迎えたメアリーだった。