冷えピタとはなんですか
今日はとてもいい天気ですが少し寒気がします。
昨日の夜、長くお風呂入ったせいかしら、、、
そう考えて歩いてたとき、
「やあ奇遇だね、メアリー嬢」
「タイガー様。ご機嫌よう」
隣国の王子タイガー様。私達の国とは親交があり、現在黄金国で留学をしています。
「今から何処へ?」
「剣術部ですわ。」
「剣術?ここの国は女性も剣術を習うみたいだな。すごいな。私の国の女性はダンスが必須でな。メアリー嬢はダンスの方はどうなんだい?」
「ふふ、自信はありますわ。小さい頃から習っていましたので」
タイガー様はニヤリと笑い私の手を取りダンスをする。
優雅なステップではなく、タイガー様は歌を歌いながら軽やかなステップダンスをしていく。
負けず嫌いな私です、ダンスをして、どうだと笑顔を向けるとタイガー様は
「なるほど、ジオがいれこむわけだ」とクスクス笑っている。
何故そこでジオ様がでてきたのかしら?と不思議に思ってたとき、
「あー!タイガー様との踊りイベント!!何とっちゃてんのよ!悪役令嬢メアリー!」
酷いわ!と泣いているローズさん。
そして取り巻き男子生徒達の冷たい視線が私に突き刺さります。
タイガー様は「嘘泣きは美しくないよ。レディ」と優しく注意していても、ローズさんはグスグス泣いています。
なんだか、私が虐めている状況の雰囲気ですね。
ローズさんは涙は流していますが、口がにやけてます。バレバレなのに、、取り巻き男子生徒達はそんな彼女を可愛い可愛いと言っています。
これにはタイガー様もお手上げのようです。
最近疲れますね。。頭痛もします。ローズさんとのやりとりが本当に疲れます。
「メアリー!」
あ、ここにも頭痛の原因の一人がきました。ジオ様です。
「ジオ様!メアリー様が酷いんですう!」
「メアリー、君に美味しい紅茶をクロが入れてくれている。行こう」
私の手を取りローズさんを無視していく、ジオ様。
ローズさんは
「こんなのおかしい!絶対!」
そう騒いでいました。
クロが入れてくれた紅茶を飲んでいますが、味がしませんね、、、
「メアリー、熱ないか?!おでこに熱あるし!
冷えピタだ!冷えピタ貼らないと!」
ジオ様後半言ってること、意味不明ですわ。。
「メアリー様、お身体の具合が悪いのですか?」
心配そうに声をかけてくたクロ。
「体調が悪いときに無理に身体を動かせてしまったからかもしれない。すまない。メアリー嬢」
謝るタイガー様。
「無理やり身体動かせたって、、!ハッ!タイガー!メアリーに何を、もがっ!」
「うるさいですよ。ジオ様。」
「昨日、長くお風呂入ったせいかしら、、、」
「メアリー!保健室へ行こう!後で王宮一の医者を呼ぶから!」
ジオ様はそう言って私を保健室へ連れてくのはいいのですが、何故ベットの横にずっといるのでしょうか。。
「パブロンと冷えピタさえあれば治るのにっ!」と何やら悔しがっているジオ様。
だからヒエピタとはなんですか、、、
熱が少しではじめてきました、息をするのも苦しくて、でも時々ジオ様が額に冷たいタオルをそっと置いてくださってます。
お馬鹿な王子ですが、優しい人です。知っています。
思い出せば、そう、、あの頃、、、
小さい頃私に暴言を吐いた後深く反省をし、
可愛らしい姿で蝉の脱け殻をお詫びの印と持ってきましたわ。。あ、なんだか腹たってきました。
目の前には心配そうに私のそばにいるジオ様。
それでも、なんだか憎めない方ね、、、
「ふふっ、、」
クスクス笑っているとジオ様は
「メアリー?どうしたの?何か飲み物持ってこようか?もう少しで医者もきて、それから家に帰ろうな。あ、俺まだ来てないか呼んでこよう」
メアリーはジオの制服の裾を掴み
「ここにいてください、、」
そお、呟いたメアリーは寝に入った。
コンコン
「失礼します。医者ですがもう少しで着きますので今しばらくお待ち下さい、、ってジオ様?何顔赤くしてるんですか」
「クロ、、、どうしよう。。さっきのメアリーめちゃくちゃ可愛かった。死んでもいーかも!」
「そうですか、ならその三階の窓から飛び降りてみてください」
淡々と返事をするクロ。
ヒエピタって、、、何かしら。。
そう考えスヤスヤと寝ていたメアリーでした。




